2016年12月1日、早稲田大学先進理工学研究科共同原子力専攻、および日本原子力学会海外情報連絡(AESJ/ININ)の共催により、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)のウィリアム・マグウッド事務局長による特別講演会が開催されました。
ウィリアム・マグウッド氏は、米国エネルギー省(DOE)原子力局長、OECD/NEA運営委員会長、米国原子力規制委員会(NRC)委員を歴任し、2014年9月よりOECD/NEA事務局長を務めています。今回は11月28日から12月2日まで来日し、内閣府、外務省、文部科学省、経済産業省や原子力関連機関等との会合ののち、早稲田大学にて特別講演を行いました。

マグウッド事務局長の講演
早稲田大学理工学術院長・竹内淳教授による開会挨拶ののち、マグウッド事務局長は講演で、原子力事業や研究開発プログラムを持つ先進31ヶ国により組織される国際機関としてのOECD/NEAの役割や、2011年の福島第一原子力発電所事故の教訓からNEAや加盟国が実施した、より高いレベルの安全性を実現するための取り組みについて紹介しました。特に原子力の安全文化やステークホルダーの役割などについて充実した取組みや、核廃棄物を含む原子力科学・技術課題への国際的な取組み、NEAが新たに先導する教育・技術プログラム(NEST)構想についても紹介がありました。本講演会にあわせて、先進理工学研究科共同原子力専攻の学生によるポスター発表が開催され、原子力科学技術の課題などについて、マグウッド事務局長は学生たちと闊達な意見交換を行いました。