科学技術振興機構(JST)『研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)技術シーズ選抜育成プロジェクト〔IoT分野〕』平成28年度新規研究開発課題において、早稲田大学からの2件の研究開発課題が採択されました。
本事業では、IoT分野の研究開発またはベンチャービジネスなどにおいて国内外で活躍する人材をメンターとして配置し、大学等の若手研究者チームがメンターの指導・助言のもとで自らの技術シーズを基に試作品を製作します。さらに、試作品を事業化ノウハウを持った人材(事業プロモーター)に演示し、ベンチャーの起業などを目途とした研究開発につなげることを目的としています。本採択にあたっては、メンターが独自の視点に基づき、提案された研究開発課題から有望な技術シーズを選抜し、その後、外部専門家で構成される委員会にて審査(事前評価)した結果をもとに新規研究開発課題を決定します。(1)
全体採択件数9件のうち、早稲田大学は2件と、組織単位では最多の採択件数となりました。2件(チーム)とも、WASEDA-EDGE ビジネスモデル仮説検証プログラムを受講して、アイデアをブラッシュアップしました。両研究とも産業の発展やわたしたちの生活利便性向上に大きく寄与することが考えられ、IoT分野で本学のさらなる活躍と社会への貢献が期待されます。
なお、本学の採択課題と採択に対するコメントは以下の通りです。
1.研究開発課題名称:「羽ばたき飛行制御技術を応用した自律型情報収集端末の開発」
メンバー:基幹理工学部 電子物理システム学科 渡邉孝信研究室
依田大輝(渡邉研究室 修士1年・リーダー)、臼田稔宏(同研究室 修士2年)
重松直哉(同研究室 修士2年)、白鳥智大(同研究室 修士2年)
伊勢岳起(同研究室 修士1年)、滝口千波(同研究室 学部4年)
コメント:本研究グループの研究内容を採択していただき、大変嬉しく思うと同時に強く使命感を感じています。本研究が最終的にカタチとなり、人々の生活を豊かにできるよう引き続き努力を続けていきたいです。(依田さん)

写真:手前左から右廻りで、依田さん、重松さん、白鳥さん、伊勢さん、滝口さん(渡邊研究室にて)
2.研究開発課題名称:「皮膚健康モニタリング超薄膜」
メンバー:
片岡孝介(リーダー・先進理工学研究科博士1年・朝日透研究室)
隼田大輝(創造理工学研究科修士1年・岩田浩康研究室)
多和田雅師(基幹理工学部助教・戸川 望研究室)
佐藤慎(先進理工学部学部4年・門間聰之研究室)
(指導教員 大橋啓之 ナノ・ライフ創新研究機構教授)
コメント:今回多くの方の支えを頂いて、無事採択まで辿り着くことができました。大学で生まれた本技術シーズを社会に還元できるように、採択後も尽力したいと思います。(片岡さん)

写真:手前右から左回りで、片岡さん、隼田さん、多和田助教、佐藤さん
なお、採択された2件(チーム)とも『WASEDA-EDGE 人材育成プログラム』の「ビジネスモデル仮説検証プログラム」に参加しています。この人材育成プログラムは、文部科学省による「グローバルアントレプレナー育成促進事業(EDGEプログラム)」に本学が採用され命名されたものです。本学は文理融合で多様な人材によるイノベーション創出の場「社会デザイン工房『共創館』」を設置、「アントレプレヌールシップ教育プログラム」、「価値共創デザイン教育プログラム」、「ビジネスモデル仮説検証プログラム」を提供することにより、事業化マインドを持った人材(EDGE人材)を育成し、我が国の持続的なイノベーション・エコシステムのハブ形成に貢献することを目指しています。これまでに学内よりのべ1,000人以上が参加しています。プログラムに関しての詳細は、WASEDA-EDGEウェブサイトをご参照ください。
出典
(1)「研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)技術シーズ選抜育成プロジェクト〔IoT分野〕平成28年度新規研究開発課題の決定について」
お問い合わせ先
早稲田大学研究戦略センター 島岡