職場の数以上に、「働き方」は無数
そこに気づくと仕事はもっと面白くなる
“職業としての政治”を学ぶため議員秘書に
将来は国連職員や外交官として働きたいという夢があり、在学中、政治学や国際関係論について学ぶ傍ら、国際機関でのインターンシップなどに参加していました。そんななか、世界水フォーラムという国際会議の運営補助に携わった際、ある政治家の方とお会いしたことが、最初の転機になりました。それまで「国際協力の仕事=国連職員」と思い込んでいたのですが、民間企業でも、あるいは政治家の立場でも、国際協力に携わることは可能だと気づいたのです。そこで、“職業としての政治”を学んでみたいと考え、その方の議員秘書になりました。
地域には課題や魅力が多く存在している
6年半に及ぶ秘書生活では、選挙区に赴いて住民の方々と対話をする機会も多くあり、それが2つ目の転機となりました。これまで見過ごしていた地域のさまざまな場所に、課題や魅力が存在していると知り、それに向き合いたいと考えるようになったことが、数年後に故郷の島根で働くという決断につながります。
目標に向けたアプローチの仕方は無限
現在は島根で企画会社を立ち上げ、県内企業や行政機関と連携しながら、地域の魅力を発信するさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。東京で学び、働くという経験をしたことで、上京前とは違う視点で地元の価値を捉えられるようになったと実感します。また、世の中に「働き方」は無数にあると学んだことも大きいですね。今の仕事においても「地域を元気にする」という目標に向けたアプローチの仕方は無限にあり、その道筋を自らつくり出せることに面白さを感じています。
「価値基準」を自分の中に形成する学生時代を
これから先、みなさんも人生のあらゆる節目で選択や決断を下すことになるでしょう。その際に必要となる「価値基準」を、自分の中に形成していく時期が学生時代なのだと思います。多様な仲間と過ごせる時間と縁を大切にしながら、自分の働き方、そして生き方を探る4年間を送ってください。
三浦 大紀
株式会社シマネプロモーション 代表取締役
Profile
島根県立浜田高校出身
2002年3月政治経済学部 政治学科卒業
卒業後、国会議員秘書、NGO 職員などを経て、島根県にUターン。江津市のNPO で商店街の活性化事業などを担当後、2014年に株式会社シマネプロモーションを設立。地元の伝統工芸品・食品を用いたギフト商品の開発・販路開拓や、廃校を舞台にした1日映画館の企画に携わるなど、さまざまなプロジェクトを展開している。
※掲載情報は2014年度内の取材当時のものです。