27号館ウィンドウに冬の夜を彩る展示 “ HOPE ”

本学芸術学校OBの三熊 將嗣(みくま・まさし)氏によるART SHOW “ HOPE ”が冬の27号館ショーウィンドウに展示されています。早稲田大学の冬の夜を彩るイルミネーションのような役目を果たし、また皆さんに「希望」を与えるパワースポットとなることを期待しています。

MIKUMA MASASHI ART SHOW “ HOPE ”

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展示によせて

今回私に与えられたテーマは「クリスマス」と「希望」でした。「希望」とは、ギリシャ神話のパンドラの箱にその言葉の起源があるようです。パンドラがあらゆる悪いものが詰まった箱を開けてしまい、それらが世に出て行ってしまったが幸いにも最後に一つだけ箱に残ったものがあった。それを「希望」と呼んだのだとか…。

それはともかくこの二つのテーマをどう絵画にするのか、私は約2ヶ月間試行錯誤を繰り返しました。その間、いくつものイメージをキャンバスに描いては潰す日々が続きました。そもそも自分の作風がまだ確立されていない状態からのスタートであったので、途中からはテーマを離れ「まずは自己のスタイルを確立しなければ作家として世に作品を出せない」と、自己表現の追求へと向かいました。展示の一週間前になってようやく「色彩による平面空間の構成」という自分の制作テーマが見つかり、「これならば「クリスマス」も色で表現できるかも」と緑を主色とした作品 ≪ spatial depth “G” ≫に取り掛かりました。そこからは深く物事を考える暇もなく同じ方針で4点を描き切りました。

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出来あがった4点の作品を前に、約2か月に及ぶ日々の試行錯誤を振り返り、最後に残ったのがこの作風なのだと思った時、今回のテーマであった「希望」の起源をハッと思い出しました。出し切った最後に残ったこの作風こそが私にとっての「希望」なんだと。そんな意味も込めて展示のタイトルをそのまま「HOPE」としました。

≪大隈銅像≫に関しては、2008年に芸術学校に入学して以来、事務員として勤める現在に至るまでの早稲田大学に対する感謝の気持ちを込めて描きました。

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最後に、今回の展示にあたり、芸術学校の存在は不可欠なものでした。キャンバスの木枠を作ってくれた芸術学校の学生たちをはじめ、普段大変お世話になっている芸術学校の皆様に改めて感謝いたします。
showwindow03展示作品:
≪spatial depth “B”≫ 2015, 1800×1300, Oil on canvas
≪spatial depth “Y”≫ 2015, 1300×1800, Oil on canvas
≪spatial depth “M”≫ 2015, 1800×1300, Oil on canvas
≪spatial depth “G”≫ 2015, 1800×1300, Oil on canvas
≪大隈銅像≫ 2015, 900×900, Oil on canvas
≪自画像≫ 2015, 227×158, Oil on canvas

作家紹介

三熊 將嗣 / みくま まさし
早稲田大学芸術学校空間映像科写真技法コース修了・早稲田大学芸術学校事務所勤務
1985年東京都三鷹市生まれ。中学・高校卒業後ドイツ語学留学を経て、計約2年間ドイツに滞在。2008年に早稲田大学芸術学校空間映像科(2011年閉科)へ入学。写真や映像を学ぶ。2012年より武蔵野美術大学造形学部通信教育課程にて絵画・美術を学んでいる。自身の制作だけでなく、精力的な作家を集めたグループ展「HAKKA」を3年に一度企画・運営している。
www.mikumamasashi.info

早稲田大学芸術学校とは建築デザインに特化した夜間開講の専門学校です。社会人やダブルスクール生など、多様な学生が共に学んでいます。建築に興味がある方は是非学校案内をお取り寄せ下さい!

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