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第7回早稲田ブリュッセルカンファレンスを開催。「ナノフォトニクスと原子物理学の融合による次世代量子技術」
The 7th Waseda Brussels Conference on "Next-Generation Quantum Technology through the Fusion of Nanophotonics and Atomic Physics"
Fri 12 Dec 25
The 7th Waseda Brussels Conference on "Next-Generation Quantum Technology through the Fusion of Nanophotonics and Atomic Physics"
Fri 12 Dec 25
2025年11月25日、早稲田大学はベルギー・ブリュッセル自由大学(ULB)との共催により、第7回早稲田ブリュッセルカンファレンス「ナノフォトニクスと原子物理学の融合による次世代量子技術」(Environmental Studies for Carbon Neutrality)をブリュッセルのBrIASセミナーホールにて開催しました。早稲田大学は2016年4月にブリュッセルオフィス(WBO)を開設して以来、コロナ禍を除き毎年早稲田ブリュッセルカンファレンスを開催しており、今回で7回目を迎えます。
第7回カンファレンスは、本学理工学術院の青木隆朗教授が企画したもので、開会式では本学の弦間正彦理事(国際部門総括、国際募金担当)ならびにULBのAnne Weyembergh副学長より挨拶が行われました。続いて、欧州連合日本政府代表部の相川一俊特命全権大使からの来賓挨拶が述べられ、さらに駐日欧州連合代表部のジャン=エリック・パケ大使からビデオメッセージが寄せられました。
近年、量子技術の進展に伴い、量子コンピューティングや量子ネットワークの基盤となる物理プラットフォームの開発が急速に進展しています。なかでも、ナノスケールの光デバイスは強い光閉じ込めを実現し、光と物質の強い相互作用を可能にしています。一方、冷却原子は極めて優れた量子コヒーレンス特性と高い制御性を備えており、量子情報処理の担い手として理想的な物理体系とされています。このように、ナノフォトニクスと原子物理学という2つの分野を融合することで、大規模分散型量子コンピューティングや地球規模量子ネットワークの実現につながる革新的な次世代量子技術の研究開発が、今後さらに加速すると期待されています。
本カンファレンスでは、この新たな学際領域における日欧双方の最先端研究が紹介され、技術的課題や将来の展望について活発な議論が行われました。また、日欧間の国際共同研究のさらなる発展可能性に重点が置かれ、また、ポスターセッションの機会を用意することを通じて多くの若手研究者も参加する等、研究交流がいっそう深まり、新たな国際共同研究の可能性が広がりました。