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早稲田キャンパス E棟(仮称)起工式

E棟(仮称)新築工事起工式

  • #Vision 150
  • #施設と風景
  • #総長室

Tue 17 Sep 24

E棟(仮称)新築工事起工式

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Tue 17 Sep 24

学校法人早稲田大学(所在地: 東京都新宿区、理事長: 田中愛治、以下、早大)は、早稲田キャンパスE棟(仮称)新築工事を行います。これに伴い、本格的着工に向けて、2024年9月12日(木)に起工式を開催し、早大関係者や、建設工事関係者等、およそ100人が出席し、建設工事の安全を祈願いたしました。

このたびの新棟は、2032年に早大創立150年を迎えるにあたり、「世界で輝くWASEDA」の実現を目指し、早稲田キャンパスの新たな知の拠点として建設いたします。E棟(仮称)建設にあたっては、様々な学びのニーズに応える最先端の学習環境やオープンイノベーションを推進できるような空間を整備するだけでなく、現代の新たな「早稲田の森」を表現することをコンセプトに掲げ、長く受け継がれてきた早稲田大学の歴史・伝統・風景を継承することも重視しています。

早稲田キャンパスE棟(仮称)新築工事のポイント

早大創立150周年(2032年)に向けたキャンパス整備として、早稲田キャンパスE棟(仮称)の新築を行います。

個々の特性にあわせた空間を用意することで学生の主体的・対話的な学びを促進するとともに、異分野間や産官学のコラボレーションなど様々な主体が議論し新たなアイデアを生むコモンスペースを充実させ、オープンイノベーションを推進します。これにより「教育大学」「研究大学」として国内最高レベルの環境を整えます。

現代における”早稲田の森”を表現することをコンセプトに掲げ、大隈重信像の背後に整備する「木立のひろば(仮称)」や、早稲田通りからキャンパスへ直接アプローチする「緑の小径(仮称)」、新宿区登録史跡富塚跡を整備したポケットパークなど、長く受け継がれてきた早稲田大学の歴史・伝統・風景を継承します。

E棟(仮称)完成予想イメージ

E棟(仮称)完成予想イメージ

起工式(神事・直会)

建築主挨拶 田中愛治 早稲田大学総長

本日は早稲田大学早稲田キャンパスE棟(仮称)新築工事の起工式に、多数ご出席をいただき誠にありがとうございます。先ほど皆様のおかげをもちまして、無事に神事を終えることができました。心より御礼を申し上げます。

設計監理の山下設計、施工される戸田建設、関電工、東洋熱工業、菱和設備の皆様には安全に気を付けて、工期通り、出来栄えも素晴らしい建物を創り上げてくれることを期待しています。

昨年11月より準備工事および解体工事を進めて参りましたが、本日の起工式をもちまして新築工事に着手いたします。新棟は地上16階、地下2階、延面積は約33,000㎡の建物となります。2027年度9月の供用開始を目指し、安全に工事を進めて頂ければと思います。

本新築工事は、2050年までの世界を見据えた「Waseda Vision 150 and beyond」で掲げた目標を達成すべく、教育・研究環境のさらなる充実をめざしたキャンパス整備の一貫として、早稲田キャンパスに新たな知の拠点として、新しい校舎を新築するプロジェクトとなります。

新棟は、1998年竣工の14号館、2005年竣工の8号館、2009年竣工の11号館、そして2014年竣工の3号館に続く新たな校舎です。現在16号館を主として利用している教育・総合科学学術院の教育研究環境整備を主な目的としており、教室、研究室の他に、学内のワンストップサービス拠点である「早稲田ポータルオフィス」等で構成されます。

ここでは、学生自身が学ぶ場所や方法を積極的に選択できるよう、個々の学びの特性にあわせた空間を整備して参りたいと考えています。

また本学は、2021年にカーボンニュートラルの実現に向け「Waseda Carbon Net Zero Challenge 2030s」を宣言しました。新棟ではバイオフィリックデザインの採用に加え、木質材料の積極的な採用により、CO2の削減を推進して参ります。

そして、新棟と 11 号館の間には、高木の樹冠で包まれた緑豊かな「木立のひろば(仮称)」を設け、大隈老侯像の背景に早稲田キャンパスの新たな交流空間を整備いたします。また第3西門側エントランス前には、昔から残る新宿区登録史跡「富塚跡」をポケットパークとして整備することで、地域の皆様にも親しみを持っていただけるパブリック空間となることを期待しております。

最後になりますが、新築工事が無事に進むこと、素晴らしい建物が完成することを心より祈念し、私よりの挨拶とさせていただきます。

設計監理者挨拶 藤田秀夫 株式会社山下設計代表取締役社長

本日は、早稲田大学 早稲田キャンパスE棟(仮称)新築工事の起工式、誠におめでとうございます。田中総長をはじめ早稲田大学の皆様には心よりお慶び申し上げます。

今回、2018年に竣工いたしました早稲田アリーナに続き早稲田大学様の重要なプロジェクトに参加できましたことは、当社にとりまして大変有難く、名誉なことでございます。このような機会を頂きましたことに、改めて厚く御礼申し上げます。

また、ここ数年の社会的、国際的要因による建設コストの上昇という過去に例を見ない状況下での計画でございましたが、無事、今日の日を向かえることが出来ました。関係の皆様の冷静なご判断に心よりの敬意と感謝を表させて頂きたいと存じます。

大学の教育研究は、従来の知識詰め込み型から、多様性に満ちた分野横断的な活動を通して問題解決や思考力養成が重視されるようになったと伺っております。今回設計にあたりましては、早稲田キャンパスの持つ歴史的環境と、隣接する戸山キャンパスが持つ緑の環境をつなぎ合わせ,知的創造性を高める新時代のキャンパスの実現を目指してまいりました。

高層と低層の二棟で構成されるE棟(仮称)ですが、高層棟では既存の校舎群が持つ早稲田大学の歴史と伝統を受け継ぐデザインを継承し、一方、低層棟は段状にセットバックさせ緑の丘のイメージのデザインとして、様々な空間で多様な活動を誘発する施設といたしております。また建物周辺に緑の環境整備を行い、未来に向けた新たな早稲田の杜の創出も計画しております。

省エネルギー性能につきましてはZEB Readyを確保し、また新たに技術開発した『木質系耐震パネル』を用いたCO2の固定化など地球環境に配慮した施設といたしております。

いよいよ工事が始まるわけでございますが、工事監理にあたりましては、これまで弊社で培ってきました、早稲田キャンパスに関する知見を活かし、戸田建設様を始め施工を担当する皆様と綿密な連携をとりながら、早稲田大学様の期待に応える最高品質の建物の実現に向けて、全力を尽くさせていただきたいと存じます。引き続き皆様の御指導を賜りますようお願い申し上げます。

結びになりますが、早稲田大学様の今後ますますのご発展、また本日ご列席の皆様の御健勝を祈念し、私の挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。

施工者代表挨拶 大谷清介 戸田建設株式会社代表取締役社長

先ほど、早稲田大学様の早稲田キャンパスE棟(仮称)新築工事の起工式が滞りなく執り行われましたこと、誠におめでたく、心よりお祝いを申し上げます。併せまして、この度の施工を弊社に御下命頂きましたこと、厚く御礼申し上げます。

弊社は大正十四年に、大隈記念講堂新築工事に携わらせていただいて以来、長年に渡りまして、早稲田大学様にご愛顧いただいてまいりました。弊社の歴史はまさに早稲田大学様と共に歩んできた歴史と言っても過言では無いと存じます。

早稲田キャンパスにおける施設高層化整備事業におきまして、十四号館、十一号館、三号館に引き続き今回御下命いただきましたE棟(仮称)新築工事は、私どもが施工した既存の九号館を解体後、早稲田大学様創立150周年に向けた、まさに成熟したキャンパスとして整備される、重要なプロジェクトであると認識しております。

このような重要なプロジェクトを御下命賜りましたことは、弊社にとりまして無上の喜びでありますとともに、その任の重さに身が引き締まる思いでございます。

建設にあたりましては、今回のご計画に寄せる大学様の想いを、総合監理をご担当される早稲田大学キャンパス企画部様ならびに設計監理をご担当される山下設計様のご指導のもと、早稲田大学様における施設の施工を熟知した総合所長を配置して、カーボンニュートラルへの取り組みの他、環境マネジメントシステムの管理を同時に行い、品質管理や安全管理を徹底いたしまして、無事故・無災害で最先端の教育研究施設をお納めすることをお誓い申し上げます。

また、計画地周辺は、人・車共に往来が多く、住宅も近接しております。キャンパス活動への影響を最小限に抑えるとともに、ご近隣の皆様の生活環境に支障をきたすことが無いよう十分配慮の上、施工をいたします。

結びとなりますが、田中総長様はじめ、本日ご臨席の皆様の益々のご健勝を祈念申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、私からのお祝いと御礼の挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。

E棟(仮称)の概要

早稲⽥キャンパス E棟(仮称)は、14 号館(1998年竣⼯)、8号館(2005年竣⼯)、11 号館(2009年竣⼯)、3号館(2014年竣⼯) に続く、早稲⽥キャンパスの新たな校舎です。教育・総合科学学術院の教育・研究環境の拡充を主たる⽬的とし,全学の共通教室や学内のワンストップサービスの拠点である『早稲⽥ポータルオフィス』などで構成されます。

E棟(仮称)は早稲⽥キャンパスの南⻄(現9号館⼀帯)に位置しています。ここは⼤隈記念講堂を起点としたキャンパスの主要動線である『⼤隈モール』の終点であると同時に、早稲⽥通りを介して⼾⼭キャンパスへと繋がる地域との接点となる場所です。設計では早稲⽥キャンパスの持つ歴史性と⼾⼭キャンパスの緑の環境の融合を図ることで、地域社会に⼀層溶け込むキャンパスの実現を⽬指しました。

建物は⾼層棟・低層棟の2棟で構成しました.⾼層棟は早稲⽥キャンパスの持つ歴史や伝統を受け継ぐデザインを継承しています。低層棟は段状にセットバックする緑の丘のようなデザインとし、地域⼀帯の⽣態系を繋いでいます。また、E 棟(仮称)では建物の建設にあわせ、『⽊⽴のひろば』(仮称)・『緑の⼩径』(仮称)・富塚跡のポケットパークなどの環境整備を⾏い、未来に向けた新たな『早稲⽥の森』を創出します。

ABLを促進する多様性に富んだ環境整備

近年、⼤学に求められる教育・研究の質は⼤きく変わろうとしています。従来の『知識詰め込み型』から脱却し、『課題解決型』・『思考⼒養成型』への移⾏や、オープンイノベーションをはじめとする分野横断的な教育・研究活動が⼀層重視されます。本計画では1階・2階に学内のワンストップサービスの拠点である『早稲⽥ポータルオフィス』を整備するとともにABL(Activity Based Learning) を促進する屋内外に渡る多様性に富んだ教育・研究環境を整備し、新たな知の拠点を創出します。

『流通製材利⽤型⽊質系耐震パネル』の開発

2021年11⽉に早稲⽥⼤学は、『Waseda Carbon Net Zero Challenge 2030s』 を宣⾔しました。これを受け、本計画では120mm⾓の多摩産杉製材(住宅⽤流通材)を活⽤した『⽊質系耐震パネル』を開発し、2022年12⽉に⽇本建築センターの評定を取得しました。これは鉄⾻造を主体構造とする超⾼層建築物であるE棟(仮称)の耐震要素を、⽊造住宅でも⼀般的に利⽤する流通製材で構成する技術で、これにより炭素の固定化を図り、脱炭素化に貢献しています。

早稲田キャンパス初のZEB Ready認証

本計画では⼾⼭キャンパス37号館 早稲⽥アリーナに続き,早稲⽥キャンパスでは初のZEB Ready認証取得を⽬指します。既に実施設計完了時の⾃⼰評価においてBEI=0.42を達成しており、施⼯段階のさらなる調整により、最適化を図ります。⾼効率システムの導⼊に加え、共⽤空間は、⼈間の快適指数(PMV)に着⽬した⾃然環境と融合した省エネルギー化を図るなど、次世代環境建築を実現します。

ZEB=『Net Zero Energy Building』の略.ZEB Readyは省エネ法で定めた基準値に対し、快適性を損なうことなく、50%以下の⼀次消費エネルギーで運⽤可能な建物を指す。

知的創造性を高める緑の環境づくり

近年、知的創造性を⾼める⼿法としてバイオフィリック・デザインが注⽬されています。バイオフィリック・デザインは、1984年にアメリカの⽣物学者エドワード・O・ウィルソンが提唱した概念で、⾃然の変化を感じる環境を⾝近におくと、⼈間の感性や創造性が⾼まるというものです。本計画では、『バイオフィリック・ボイド』(仮称:⾼層棟)や『緑のテラス』(仮称:低層棟)、さらには『⽊⽴のひろば』(仮称)、『緑の⼩径』(仮称)などのみどりの環境整備を図り、キャンパス全体の知的創造性を⾼めます。

計画概要

所在地    東京都新宿区西早稲田1丁目6-1 他(住居表示)
主要用途   大学
建築主    学校法人早稲田大学
総合監理   早稲田大学キャンパス企画部
設計監理   山下設計
       ランドスケープデザイン プレイスメディア

施工
建築工事   戸田建設
電気設備工事 関電工
空調設備工事 東洋熱工業
衛生設備工事 菱和設備

期間
設計     2022年 1月から2023年10月
施工     2023年11月から2027年4月(竣工予定)

敷地
用途地域   第一種住居地域(一部 商業地域・近隣商業地域)
地域地区   防火地域・新宿区40m 第3種高度地区

規模
敷地面積   73,655.41㎡(早稲田キャンパス全体)
建築面積   3,275.37㎡(今回計画)
延床面積   33,364.86㎡(今回計画)
建蔽率    45.77%(許容:50.13%)
容積率    343.00%(許容:400.00%)
階数     地下2階/地上16階
最高高さ   設計GL+69.85m

構造
主体構造   鉄骨造
       一部 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造・木造
基礎     直接基礎

環境性能
BPI     0.78(実施設計終了時の自己検証値)
BEI     0.42(ZEB Ready:実施設計終了時の自己検討値)
       ※竣工段階で第三者機関による認証取得予定

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