世界トップレベルの”グローバル産学連携エグゼクティブ教育”
2016年7月11日~15日の5日間で、日産自動車株式会社/日産財団(以下、日産)、米国ペンシルヴァニア大学 ウォートンスクール(以下、ウォートン)、早稲田大学により「逆風下の変革リーダーシップ養成講座(以下、本プログラム)」が開催されました。
日米のビジネススクールと企業がアライアンスを組み、一般に公開される講座としては世界でも稀な取り組みであり、2014年12月の開催から今回で4回目の開催となります。
本プログラムは、変化の速い経営環境下で戦略と組織の変革を適切に主導する、リーダーシップを求める企業のために、日産財団が企画し、早稲田大学がハブとなって海外ビジネススクールの有力校との連携により実現しました。今回は米国ウォートンスクールとのアライアンスとなりますが、秋にはスイスIMDとの同様の講座を予定しており、申し込み状況もすでにほぼ満席です。
次世代の企業リーダーを受講者として想定しており、幅広い業界から女性・外国人・転職経験者・海外勤務経験者・30代~50代といった、特定の企業向け研修とは性格の違う、ダイバーシティに富んだ受講生が参加しています。2016年度中には150名の受講者を輩出することになります。
※スイス IMDとの共催によるプログラム卒業生も含む
レジリエント※・リーダーシップを実践と理論から多角的に学ぶ
5日間のカリキュラムは、逆風下での日産の再生・成長を軸にした経営実践を横糸にし、グローバルな企業のリーダーシップを発揮して変革した例を縦糸にし、 実践と理論の両面から“グローバル・レジリエント・リーダーシップ”を学び、そのなかから各自のリーダーシップ持論の構築を支援する内容で構成されています。
※レジリエント(レジリエンス):しなやかさと強さを併せ持つ
日産からは、劇的な復活劇を実際に指揮したカルロス・ゴーンCEOが登壇し、グローバルリーダーシップの真髄を直接伝授する他、当時の変革の中心を担った志賀 俊之副会長(元 日産COO)をはじめとする同社の様々なキーパーソンを迎え実践ベースでの戦略論について講義と質疑応答でバランスよく構成された授業が展開されました。
ウォートンスクールからは、コーポレートガバナンスや変革のリーダーシップ、M&Aについて権威を持つSINGH, Harbir教授、USEEM, Michael教授、CHAUDHURI, Saikat准教授より海外企業を中心としたケースを元にしたリーダーシップに関して講義・グループ討議・クラス討議を組みあせた米国ビジネススクールのノウハウを駆使した授業が展開されました。
プログラム全体の構成及び理論面について、早稲田大学 太田 正孝教授、池上 重輔准教授が担当し、グローバルリーダーシップにおける異文化マネジメント・日本企業の変革事例について直接講義を担当する他、プログラム開始前、開催中、開催後における受講者のフォローアップを担当しています。
実践と理論をフュージョンしたグローバル・レジリエント・リーダーシップ論を学んだ受講生は、「理論と実践が融合した他に類を見ない講座」「常に逆風下を念頭にしているため適用・応用がしやすい」「ゴーンCEOや志賀副会長と直接質疑応答ができる機会に恵まれモチベーションが沸いた」と感想を述べ、受講を通して得た自身のリーダーシップの将来像の変化について参加メンバー同士で活発に議論を行いました。
本プログラムの姉妹プログラム、スイス IMD版の開催は2016年10月23日(日)より開催が予定されています。また、2017年度は、2017年9月および12月に、日本橋コレド5階の早稲田大学日本橋キャンパスにて開催を予定しています。
当日風景