• Featured Article

2025年9月卒業式を挙行しました

2025年9月20日(土)、戸山キャンパスの早稲田アリーナにて、2025年度9月学部卒業式、芸術学校卒業式および大学院学位授与式を執り行いました。

  • #動画
  • #教務部
  • #施設と風景
  • #総長室

Thu 25 Sep 25

2025年9月20日(土)、戸山キャンパスの早稲田アリーナにて、2025年度9月学部卒業式、芸術学校卒業式および大学院学位授与式を執り行いました。

  • #動画
  • #教務部
  • #施設と風景
  • #総長室

Thu 25 Sep 25

学部卒業者834名、芸術学校卒業者1名、大学院修士課程修了者・専門職学位課程修了者541名、博士学位取得者88名、合計1,464名(2025年9月20日時点)が、早稲田の杜を巣立ち、新たな門出を迎えました。
昨年度に引き続き、本式典会場での出席者は卒業生本人のみに限定し実施し、保護者の皆さまには同時中継会場にて式典の模様をライブでご覧いただきました。
※式典当日のアーカイブ映像に関しては、本ページの末尾をご覧ください。

総長式辞

卒業生の皆さん、ご家族・ご親族の皆様、ご卒業おめでとうございます。卒業される皆さんはもちろん、これまで卒業生を支えてこられたご家族・ご親族の皆様も、たいへんお喜びのことと存じます。本日は、早稲田大学を代表して、私からお祝いの言葉を申し述べたいと思います。

卒業生の皆さんだけでなく、ご家族の方にもご参加いただきたい気持ちもありましたが、この早稲田アリーナの前の道路や交差点が危険なほど混雑することもあり、ここ数年間は卒業生の皆さんだけの出席をお願いしています。ご理解いただければと思います。

皆さんはコロナ・パンデミックが終わらないうちに早稲田大学に入学され、コロナを乗り越え、その後は通常の学生生活を送ることができた上で、本日、無事に勉学を修めてご卒業されることを、私たち教職員はたいへん誇らしく、嬉しく思っています。

今年、学部を卒業される皆さんの多くは、2021年9月に新型コロナウイルス感染症が続いている中で入学されました。2021年度からは徐々に対面の授業を復活させてきましたが、当時は依然として学生生活に大きな制約があったと思います。例えば、学生同士のコンパも、2023年の4月まで解禁できませんでした。その意味では、皆さんは十分な学生生活を享受することが出来なかった時期を経験したと思います。それは、学部生に限らず、大学院生も、芸術学校の生徒の皆さんも同様であったと思います。 

早稲田大学では、コロナ禍の間、学内で大規模クラスターを発生させることはありませんでした。その点で、皆さんのご協力に心から感謝しております。

このように、皆さんも、私たち早稲田大学全体も、コロナ・パンデミックのために、不自由な思いをして、それを乗り越えてきたと思います。ただ、その辛い思いをした分だけ、皆さんは、逞しくなったと思います。

今、私は「逞しくなる」という言葉を使いました。実は、私が7年前、2018年11月に総長に就任してから提唱してきた理念が、「たくましい知性」を鍛えること、そして「しなやかな感性」を育むことなのです。

「たくましい知性」とは、どういう知性でしょうか。今日、人類が直面している問題の多くには、正解がありません。たとえば、コロナ・パンデミックへの対策には、これが正解と証明されているものはありませんでした。同様に、地球の温暖化による気候変動への対策も、地球上の至る所に存在する貧困と格差の解決法も、また世界各地で起きている戦争・紛争・武力侵攻によって多くの人々が命を落とし、人権侵害が続いている状態など、どの問題も正解を見つけにくい大きな問題です。

皆さんが社会に出て向き合う問題の多くは、このように正解が教科書や専門書に記されていない場合が多いと思います。武力による人々への人権侵害やコロナ・パンデミックなど、いま私が例に挙げた、人類全体が直面している問題ほどには大きくはないとしても、皆さんが今後人生で向き合う問題は正解のないものばかりでしょう。そのような未知の問題に果敢に挑戦して、自分の頭で自分なりの解決策を考え出す力、これを私は「たくましい知性」と呼んでいます。

皆さんは早稲田で、「たくましい知性」を育み、「自分の頭で考える」ことを身につけたと思います。「自分の頭で考える」ためには、やはり学問が重要なのです。学問とは、文字が発明されて以来、5千年にわたる人類の経験のエッセンスが体系的にまとめられたものです。もちろん、過去に人類が経験したことのない未知の問題の解決方法は、学問には記されていません。しかし、学問をひもとけば、過去に人類がどのように、未知の問題に挑戦したのかを、学ぶことができます。したがって、皆さんが未知の問題に挑戦する際には、早稲田で修めた学問が座標軸となり、今後の人生の道標(みちしるべ)となっていくはずです。

もう一つ大切なことは、「しなやかな感性」を育むことです。すなわち、異なる国籍・エスニシティ・言語・宗教・文化・信条・性別・性的指向を持つ人々に対して、敬意をもって接することです。そうした利他の精神を身につけることで、「しなやかな感性」は涵養されます。早稲田大学は多くの多様な学生が共に学び、共に生活していますので、皆さんは自分とは異なる背景を持っている人の感じ方や考え方が理解できるようになったと思います。

特にコロナ・パンデミックでは、国や民族の違い、あるいは経済的な格差により、弱い立場の人々がいっそう苦しむことになったと思います。そのことを肌で感じる経験をした皆さんは、より一層「しなやかな感性」を育むことができたと思います。

現在、地球上のいたる所で起きている紛争や戦争、さらには人権侵害、政治的な対立を見て、皆さんはどう感じているでしょうか。人間同士が何故これほどまでに対立し、いがみ合わなくてはいけないのでしょうか。自分とは異なる人々の立場に立って考えることができれば、人間世界はもっと平和になるだろうと思います。その意味では、皆さんが「しなやかな感性」を育むことは大切です。

さらに、私が2022年に加えた3番目の理念は「ひびきあう理性」です。この理念は、自分と異なる考えを持つ人の意見にも耳を傾け、対話を通して互いに高めあうことを奨励しています。特に、早稲田という研究大学で学んだ皆さんは、ご自身の知性に自信を持つと同時に、他の人の理性にも敬意を表してもらいたいと願っています。

私は、皆さんには早稲田で学んだ「たくましい知性」「しなやかな感性」「響き合う理性」の大切さを心に刻み、今後の人生に生かしていただきたいと願っています。皆さんが、その考え方を貫いて、社会に出て仕事をしていけば、世界は、人類社会は、もっと平和で、もっと公平で、もっと良くなるだろうと思います。

現在、早稲田大学が目指しているのは、「世界人類に貢献する人材の育成」であり、すなわちグローバルリーダーを生み出す大学になるということです。しかし、早稲田が考えるグローバルリーダーとは、必ずしも国際連合などの国際機関や国際的な企業で働くことばかりではありません。我々が早稲田で考えるグローバルリーダーのイメージとは、世界の何処にいても、どのような小さな村や町にいようと、どんなに小さいNPOや企業や自治体で仕事をしていようと、その卒業生が常に世界人類のためと思って仕事をしていれば、その人はグローバルリーダーなのだというものです。これが、我々が考えるグローバルリーダーのイメージです。皆さんも、是非ともその意味で、グローバルリーダーとして活躍してください。

最後に二つお伝えしたいことがあります。皆さんは、早稲田大学を卒業しても、早稲田のことは忘れないでいただきたいのです。早稲田の卒業生であるといことは、必ず皆様の将来プラスになると思います。皆さんには皆さんの母校早稲田大学とずっとつながっていてもらいたいと思います。早稲田大学は卒業生を「校友」と呼んでいます。本学では卒業後5年、10年後、15年後の校友をまずホームカミングデーにご招待し、その後は10年ごとにご招待します。ぜひとも皆さんは早稲田との繋がりを忘れないでください。

そのためには、連絡が常につくように、学生時代に使ってきたMy Wasedaのメールアドレスは卒業後もずっと使えますので、そこに来るメールを、ご自身が将来転職しても、世界中どこに住んでも、ずっと使おうと考えているプライベート・アドレスに、自動転送する設定をしてください。そうして、早稲田大学と一生つながっていてください。

もう一つお伝えしたいことは、皆さんは卒業して社会に出たら、ご自身がやりたいと思う、遣り甲斐があると感じることに力を入れてください。目先の出世とか、損得を考えて、ご自身が興味ないことをやっても、皆さんの力は80パーセントしか出ません。ご自身が面白い、遣り甲斐があると感じることなら、皆さんの力は120パーセントになります。どの時代でも、どの社会でも、120パーセントの力で仕事をする人は、80パーセントで仕事をしている人よりも成功する確率は高いのです。このことは、私のゼミ生が卒業するときに言ってきた言葉ですが、今は総長としてすべての早稲田の卒業生にお贈りしています。

皆さんは、早稲田で学んだことに自信を持ち、コロナ・パンデミックの中で苦しい学生生活をやりきったことを誇りとして、今後の人生を切り開いてください。

卒業後も、時々は母校に帰ってきてください。その時には、今よりも輝いている早稲田で、今よりも輝いている皆さんとお会いしましょう。

 To those graduating students who are still learning Japanese, I want to congratulate you briefly in English.
You should be proud of what you have learned at Waseda, as well as trust in your intelligence and ability.  With your education, intelligence and ability, may you contribute to human kind as you make your way through the world.
Congratulations on your graduation!

卒業生諸君、本日は、ご卒業、本当におめでとう!

LINK

早稲田大学校友会代表幹事 挨拶

早稲田大学校友会代表幹事 萬代 晃 様

早稲田大学校友会代表幹事の萬代でございます。校友会を代表いたしまして、一言お祝いを申し上げます。

本日ご卒業の皆さん、そしてこれまで皆さんを支えて来られたご家族・ご親族の皆様、ご卒業、誠におめでとうございます。

多くのみなさんが入学した2021年9月は、いまだ新型コロナウイルス感染症による社会的な影響が続いていました。その後、社会活動が徐々に回復していったとはいえ、皆さんにとって、勉学や課外活動をはじめとする学生生活を継続する上で、沢山の苦労を重ねてきたことと思います。そして本日、皆さんは特別な思いで卒業式を迎えられたことでしょう。だからこそ尚更、卒業生の皆さんを心からお祝いするとともに、校友会の代表として是非メッセージをお届けしたいという熱い気持ちで、今は胸が一杯です。

さて、皆さんは、卒業と同時に全員の方がもれなく早稲田大学の校友となり、校友会の会員となります。この機会に、早稲田大学校友会について少しご説明をさせていただきます。早稲田大学では卒業生を「校友」と呼びます。そして「校友会」とは早稲田大学卒業生による同窓会組織になります。

早稲田大学校友会は、1885年(明治18年)に誕生しました。早稲田大学の前身である「東京専門学校」が1882年に創設され、1884年に早くも第1回卒業生11名、1885年には67名の卒業生を送り出しました。そして、1885年12月13日、東京都麹町区「富士見軒」において、発起人代表・高田早苗はじめ大学関係者・卒業生50余名が参加して校友会発足の会合を開き、ここに校友会が産声をあげました。その後、「東京専門学校」は早稲田大学に改称し、以来、校友会は早稲田大学の歴史に寄り添い、思いを共にしながら、今日に至ります。わずか数十名の校友からはじまった早稲田大学校友会は現在会員数69万人を数え、日本を代表する同窓会組織として発展しました。今年12月には設立140周年という節目を迎えます。

校友会の活動方針は、母校そして後輩である現役学生に対する支援と、校友相互の人脈づくりや親睦を図ることであります。現在の組織は大学内に本部を置き、田中総長を校友会会長に頂き、約60名の幹事団が中心となって運営しています。母校への支援として毎年2億円から3億円程度を、奨学金を中心とする現役学生への支援のほか各種支援に充当しています。

また、日本全国の地域、年次、職域、海外など約1,400の稲門会が組織され、活発に活動しています。早稲田の誇りはこの69万人の校友のパワーです。企業人・経営者をはじめ、総理大臣から地域の世話役、政治家、官僚、法曹、スポーツ、作家、芸術家、医者、メディア等々、日本はもとより世界中のありとあらゆる分野で校友が活躍しており、社会に貢献しています。このような早稲田の校友の多様性が早稲田の活力であり誇りです。

かつては校友会の組織はともすると男性が中心を占めてきたイメージがありますが、本日ご卒業されるみなさんの顔ぶれが多様性に満ちているのと同じように、近年は校友会組織のあり方も大きく変貌しつつあります。

性別、障がい、国籍などの違いにかかわらず、あらゆる校友が安心してここちよく校友会活動ができる場所づくりを目指してまいります。ダイバーシティの尊重は校友会にとってもっとも重要な価値観のひとつと考えています。

また、本日の卒業式には留学生のみなさんも多いと思います。早稲田大学校友会は皆さんを心から歓迎します。様々な国の卒業生が集う早稲田大学校友会の多様性は私たちの力であり、皆さんの存在は私たちの大きな誇りです。日本でもっとも国際化が進む大学の校友として、皆さんがこれから校友会の一翼を担い、母校と世界をつなぐ架け橋となってくださることを大いに期待しています。異なる文化や視点をもつ皆さんだからこそ、国際社会で大きな力を発揮されることでしょう。どうか母校で培った知性と感性を胸に、世界のさまざまな場所で活躍し、光輝いてください。

私たち校友会は、「心の故郷(ふるさと)、早稲田」とともにあり続けたいと願っています。校友会はあらゆる立場の校友の皆様に広く扉を開いて、参加をお待ちしています。

最後になりますが、これから皆さんが実社会で活躍される中で、人材の宝庫・早稲田大学校友会の組織とネットワークをぜひ活用してください。日本はもとより世界各地、各業界、各卒業年次など様々な稲門会が卒業生の皆さんをお待ちしています。各稲門会の連絡先は校友会のホームページに掲載されていますので、是非、稲門会の扉を叩いて私たちの仲間に加わってください。そして、ゆくゆくは母校の後輩である現役学生たちの力強い応援団としても温かいご支援をいただければと願っております。

校友会のキャッチフレーズは「ともに世界へ ともに未来へ」です。卒業生の皆さん、世界へ!未来へ!力強く羽ばたいてください!!

卒業5年後に、皆さんを大学にご招待するホームカミングデーで再会できることを心から楽しみにしています。

早稲田大学校友会へようこそ!そしてご卒業おめでとうございます。

LINK

卒業式アルバム

Waseda Live

2025年9月20日(土)11:00~

対象:全学部・研究科

LINK
Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/top/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる