下記の通り早稲田大学芸術学校長が交代いたしましたのお知らせいたします。
記
【新校長】 古谷 誠章 (2020年9月21日付嘱任・理工学術院教授)
(赤坂 喜顕校長は、2020年9月20日付退任)
※2020年9月21日に開催された早稲田大学入学式では、古谷校長より、2020年4月入学者へ向けた式辞が述べられましたのでご紹介いたします。
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芸術学校入学式式辞 2020年
校長 古谷誠章
早稲田大学芸術学校に入学された皆さん、まことにおめでとうございます。
今年は世界中に蔓延するコロナ禍の中での入学となり、思うように学生生活を送ることができない中で、皆さんそれぞれに精一杯勉学に励んでおられることと思います。私はこの9月に新たに校長に就任した、創造理工学部建築学科の古谷誠章です。私自身も一人の建築家でもあります。
芸術学校は早稲田大学の他の学術院とは趣の異なる特別な学校であり、すでに職業に就いて働いている方々、他の大学や学部等において様々な異なる分野を学んでいる方々、高等学校を卒業してそのまま入学された方々など、実に多様な皆さんが共に建築芸術を学ぶ日本で唯一の学校として存在しています。起源は1911年に開校した早稲田大学工手学校に遡り、東京オリンピックの開催された1964年に早稲田大学産業技術専修学校として開設されて以来すでに長い歴史を持ち、その間に多くの人材を社会に送り出してきました。
芸術学校の大きな特徴は、ひとえに学生の皆さんのその多様性にあります。多様なバックグランドを持ち、多様な個性を持つ様々な年齢層の皆さんが共に学び、またそれに応えるために指導にあたる教授陣にも多様な顔ぶれが揃っています。その中で皆さん自身が、一人ひとり自らの感じ方や考え方を持ち、その中でお互いに切磋琢磨するところに本校に学ぶ大きな意義と可能性があります。在学中に同窓の仲間たちの中で、自分自身にはどのような秀でたところがあり、仲間たちにはどのように優れたところがあるのかを見極め、お互いに啓発しあいながら自分自身の素質に大いに磨きをかけて、いずれ社会に出てその期待に応えられる人材となって大いに羽ばたいてもらいたいと考えています。
現在は、互いに直接出会うことがとても困難な状況にありますが、その距離をいかに乗り越えて、人と人が出会い、交流、交歓することができるのか、素晴らしい技術と情熱を持って、皆さんも私たちも共に連帯してこの大きな壁に立ち向かおうではありませんか。
以 上