本校は、昨今話題のリスキリングやアップスキリングの先駆けとも言え、昼間に働く方を主な対象に学習の機会を提供してきたその長い歴史から、働きながら学ぶ忙しい社会人に向けた教育および運営手法が根付いています。また、大学で学びながら本校に通う学生(ダブルスクール生)も多く、学生の年齢層(10代から70代)とバックグランドは多様性に富んでいます。様々な業界の経験豊富な人材が集まり、学生自らが時には切磋琢磨し、時には助け合いながら学び合っていることも本校の大きな魅力です。
早稲田大学や他の大学の学部・大学院で教鞭をとる教員が数多くいますが、それらの教員を含め、ほぼ全ての本校教員が第一線で活躍する建築家をはじめとする「実務家」です。そのため、本校での学びは文系と理系の融合した、理論的かつ実践的なものとなっており、初学の方はもちろんですが、ジョブチェンジやアップスキリングを目的とする方にも適しています。
日本の大学では、建築系(意匠を含む)の学部や大学院は理系のイメージが根強くありますが、海外では建築(意匠)はリベラルアーツに位置づけられることが多く、本校には文系・理系を問わず入学が可能です。入学選考においても理系の学科試験等はありません。実際に本校への入学者の半数以上は文系出身者です。二級建築士、一級建築士の受験資格を得るために力学等の理系科目の履修が必要ではありますが、文系の方でも着実に学びを進めることができるよう教員がサポートしています。
多くの社会人向けの学校やコースが土曜日や休日等にも授業を実施する一方で、本校の授業は全て月~金曜日の18:10~21:35にて行っています。そのため週末は自身の活動を優先することができます。また、学部や大学院と同様に夏休みは7月末から9月末、春休みは2月初旬から4月上旬までと長く設定されているため、この期間を有効活用し、仕事や自身の制作活動を計画的に集中して進めることができます。
他校とは異なり、建築以外のコースや昼間のコースをもたないため、少人数の学生に注力した、きめ細やかな教育を実現しています。学習やキャリア形成および大学院進学等の相談についても、常に面談の申し込みを受け付けており、常勤の教員が個別に対応しています。また、2年生以上の学生がキャンパス内の本校専用スタジオに自分専用のスペースをもつことができることも、本校の大きな特徴です。
本校教員の解説を受けながら、貴重な建築物に触れる「建築セミナー」や、本校教員のコーディネートにより著名建築家をお招きして開催する「建築講演会」等、正課外(任意参加)でも建築を学ぶ機会を提供しています。「建築セミナー」では貸し切りバスでの移動や軽井沢セミナーハウスでの宿泊等で学生間の親交が一層深まります。
多くの学生は本校卒業後に建築デザイン系の仕事に就くことや、現在の仕事に活かすことを目指しています。実績としては、設計事務所がもっとも多く、続いて大手建設会社や、大手ホームメーカーなどにも就職しています。(大学院進学者も含む)卒業生のなかには、設計事務所等に勤務の後に独立し、自身の事務所を立ち上げて活躍している方や、海外で活動している方もいます。
建築都市設計科(3年制)を卒業見込み、もしくは2年以内に卒業した方には早稲田大学大学院創造理工学研究科への特別選考制度にチャレンジする道が開かれています(ただし、なんらかの学士学位を取得していることが前提)。芸術学校の教育と連続した芸術論研究室も開設されており、さらに高度な建築教育・研究に触れ、修士取得者として新たなキャリアビジョンを描くことも可能で、近年では、毎年3名~4名ほどが同大学院に進学しています。また、他大学の建築系学部や大学院への進学についても教員が相談に乗っています。
本校は早稲田大学の東京メトロ副都心線西早稲田駅直通の西早稲田キャンパスに立地しており、忙しい社会人やダブルスクールの学生も非常に通いやすく、また、多くの学生や教職員が本キャンパスに通っており、警備員も配備されているため、セキュリティ面でも安心です。
本校学生は早稲田大学の学生と同様に、大学有数の蔵書数を誇る図書館やカフェテリア、自習スペース、セミナーハウス等を利用することができます。また、芸術学校事務所にて「新建築」や「住宅特集」等の雑誌の最新号およびバックナンバー等を閲覧することができます。
本校では入学を検討の皆様に向けて実際の授業に参加いただける「公開授業」や、社会人の方も参加しやすいよう、夜の時間帯に常勤教員が皆様と共にキャンパス内を周りながら本校について解説する「ナイトオープンキャンパス」、製図や模型制作を体験いただくワークショップ等を開催していますので、少しでも本校に興味をお持ちの方はぜひご参加ください。また、ご希望の方には本校の魅力をさらに詳しくご紹介する学校案内パンフレット(隔年発行)をお届けしています。また、イベントへご参加いただいた方へ、本校学生の卒業制作や課題作品、建築講演会の概要や本校教員による連載コラムをまとめた早稲田大学芸術学校紀要「AARR」(毎年発行)の最新版をお渡ししています(無くなり次第終了)。
(最終更新日:2024年11月19日)