2019年度卒業設計 赤坂賞受賞作品
これまで働く場所と時間はオフィスで画一的に管理されてきた。しかし、5Gや自動運転の実現等によりその在り方が変わろうとしている。今後提案し得るワークプレイスについて考察した。
敷地は長野県の御射鹿池。農業用水のために造られた人工池により美観が生まれた場所で、東山魁夷の”緑響く”のモチーフになったことでも知られる。ここに住宅/First、オフィス/Secondとは異なる、自らのワークに応じて場が選べるThird Placeを提案する。
ソロエリア/こもる:人工堰を再構築し個室を設ける。デスク使用時にはアイレベルと水面が合う床高とし、新たな風景と閉域感を生む。自分だけが知る特別な場であることを強調し、集中できる空間とする。
チームエリア/つなぐ:上階は会議室など多人数で使う空間とする。開口を広く取ることで利用者が風景を共視し、同じ方向性を確認できる場とする。居室は池でも美しい対岸風景に正対させ円弧上に配置する。
マグネットエリア/出会う:GLは利用者・地元民・旅人が出会う空間とする。カフェの配置と散策路の終着点とすることで人が集う場とし、階段状の地面は縁側のように座われ、気軽な会話ができるようにする。