2018年度卒業設計 萩原賞受賞作品
私自身が当事者である発達障害をもつ学生にとって快適な空間の提案。
同じ障がいをもつ学生たちとの交流を通し、精神的な拠り所としての居場所づくりが必要なこと。感覚過敏をもつ学生の話しに興味をもった。設計にあたり、当事者の必要としている環境を理解するため、アンケートを実施。感覚過敏について対処したことは以下の4つである。
1|光環境の調整―「建物の形態」
例:当事者が利用する交流施設→細⾧い形態にトップライトを設けることで、光のグラデーションを設計。カフェ→円を重ねて重心をずらすことで、開けた場所と閉じた場所をつくる。
2|音環境の調整―吸音・防音壁の設置
3|室内を単色でまとめる。
4|狭く囲まれた環境づくり―写真①を上下左右回転させることにより、仕切りや家具、庭園ではベンチとして利用。
そうしてつくられた空間を大隈庭園の復元とともに、当事者が 利用する交流施設、障がいの有無に関わらず利用できるカフェ、および庭園内のベンチとして提案した。
日本の大学では、近年“支援”という立場から障害者の学習や生活に目を向けるようになってきた。この施設では、当事者同士の交流を通して、障がいをプラスに捉えることを目的とする。
[敷地]東京都新宿区 早稲田大学構内 大隈庭園
[用途]教育施設