早稲田大学材料技術研究所 材料科学連続セミナー(電子材料第1シリーズ)2024年12月~2025年1月 オンライン開催
主催:早稲田大学 各務記念材料技術研究所/環境整合材料基盤技術共同研究拠点
材料技術研究所では材料研究における計算材料科学の重要性の高まりを受け、コロナ禍における新しい試みとして2021年度から2023年度までオンラインによる計算材料科学連続セミナーを開催しました。この経験を活かし、2024年度からはより幅広い材料分野を対象とし、第一線の研究者の知見や技術を共有して材料研究のボトムアップを目的とした、オンラインの「材料科学連続セミナー」を開催します。
この材料科学連続セミナーは文部科学省 共同利用・共同研究拠点事業の一環として実施しています。
フライヤーはこちらからダウンロードできます Web用(約1MB)プリント用(約2MB)
※重要なお知らせ(12/23)※
「交替磁性体の電子状態と交差相関」(12/19)が講師の体調不良により中止・延期となり、日程調整の結果、1/21に予定していた「第一原理計算とX線分光法による交替磁性体材料の探索」(播木敦先生)の開催日も変更することになりました。受講を希望されているみなさまには大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。詳細は以下をご確認ください。
テーマ:「交替磁性体の現状と展望」
本セミナーでは、近年世界規模で急速に研究が拡大している第三の磁性体『交替磁性体』について、その電子状態の基礎から特徴的な物性、機能性、実験による観測方法まで、この概念の提唱者でもある2名の先生方に講義をお願いしています。なお受講者は大学学部レベルの理系知識を持つことを想定します。
1.講義概要・開催日時・講師のご紹介(敬称略)
「交替磁性体の電子状態と交差相関」
中 惇(東京電機大学)
2024年12月19日(木)2025年1月21日(火)10:00~18:00 ※昼休憩・小休憩あり
近年、これまで典型的な反強磁性体と考えられていた物質群の一部が、実際には強磁性体と類似の性質を示すことが明らかになった。このような物質群は交替磁性体(altermagnet)と名付けられ、理論的にも実験的にも多くの教科書的な“反強磁性体”の物性の再考を促したことで、大きな注目を集めている。本講義では交替磁性体の電子状態の微視的起源と、その特徴的なバンド構造から生じる外場応答(スピン流生成、異常ホール効果、ピエゾ磁気効果など)のメカニズム、およびこれらの有力な候補物質について詳しく解説する。
「第一原理計算とX線分光法による交替磁性体材料の探索」
播木 敦(大阪公立大学)
2025年1月21日(火)2025年1月30日(木)10:00~18:00 ※昼休憩・小休憩あり
強磁性体と反強磁性体は、現代のエレクトロニクスやスピントロニクスを支える磁性材料である。交替磁性体は、強磁性体と反強磁性体の特性を部分的に併せ持つ新しい磁性体として、近年非常に注目を集めている。本講義では、交替磁性体の基本的な性質を解説し、密度汎関数理論に基づく第一原理シミュレーションを通じて、交替磁性体の候補となる物質群を紹介する。また、従来は反強磁性体とされていた物質の中に潜む交替磁性体を同定し、磁性材料としての機能を評価するための実験手法として、X線分光法、特にX線磁気円二色性(XMCD)を解説する。
2.開催方法
オンライン(Zoomミーティング利用)※ZoomURLはお申込みいただいた方に個別でお知らせいたします。
3.受講修了証の発行
以下の要件を満たした方には「受講修了証」を発行いたします。
・すべての回を受講すること。
・セミナー終了後、所定のアンケートに回答すること。
4.申込手続き
参加費:無料
申込フォーム:こちらのページから ※受付はすべて終了いたしました
受付期間は各回の日程の1週間前の17:00までです
5.お問い合わせ
早稲田大学 各務記念材料技術研究所
環境整合材料基盤技術共同研究拠点事務局
[email protected]