計算材料科学連続セミナー 化学材料第1シリーズ 第1回「量子化学計算/材料開発のための構造・反応性・物性の理論評価」を開催いたしました。
講師は、本学先進理工学部 化学・生命化学科の中井浩巳教授が務めました。セミナー初日は、まず量子化学に関する参考書の紹介から始まり、量子化学の歴史、そしてHartree-Fock法・電子相関法・密度汎関数理論などの基礎的事項が丁寧に解説されました。続いて、量子化学計算のためのソフトウェアの紹介、量子化学計算で何が計算できるかの解説、そして、大規模計算や相対論的量子化学などのアドバンスな内容を紹介いただきました。セミナー2日目は、講師の中井教授の研究を中心に、凝縮系の熱力学を取り扱う場合の注意事項、触媒反応などで重要な速度論的な取扱い、そして、プロトン拡散やペロブスカイト太陽電池の電荷分離過程など量子化学計算と分子動力学を組み合わせたダイナミクスの研究が解説されました。巨大系も取り扱える量子的分子動力学プログラムDCDFTBMDの紹介も行われました。
今回が化学材料第1シリーズの第1回目でしたが、企業・大学・研究機関等から多くの研究者および学生の方々にご参加いただき、盛況のうちに終えることができました。ご参加頂きました聴講者の皆様に感謝申し上げます。
第1回「量子化学計算/材料開発のための構造・反応性・物性の理論評価」
中井 浩巳 (早稲田大学 先進理工学部 化学・生命化学科 教授)
日時:2022年5月11日(水)16:00~18:30、5月12日(木)16:00~18:30
開催方法:オンライン(Zoomミーティング利用)
参加人数:88名
〔内訳〕学内18、学外66(企業等39、大学等25、研究機関2)、講師他4