計算材料科学特別セミナー ソフトマター の第2回「分子動力学シミュレーション入門」が1月18日に開催されました。
ソフトマターとは熱ゆらぎや外力によって簡単に変形される物質であり、特徴として異方性・自己組織化・メソスコピック・ゆらぎ・階層的などのキーワードが挙げられます。本セミナーでは、 個々の物質の性質というより共通の特徴としてソフトマターを捉え計算機で扱う方法を学びます。分子動力学シミュレーションは、物質を構成する原子・分子の集団としての振る舞いを力学的に計算する手法です。
動力学とは何かを説明した後、周期境界条件やスケール座標系など数理的な取り扱いの基礎を解説しました。ハミルトンの運動方程式や解析力学の基礎的事項に関する説明の後、分子動力学シミュレーションの基礎を以下の各方法について講義をしました。
1. 体積一定の方法
2. 圧力一定の方法
3. 温度一定の方法
その後、受講者の方々から質問を受けるとともに分子動力学シミュレーションを行っている研究者の方々と議論することができました。
第2回「分子動力学シミュレーション入門」でご質問いただいた事項の一部は第3回「ソフトマターのための分子動力学:ストレステンソル制御法」で詳しくご説明します。
第2回「分子動力学シミュレーション入門」
青木 圭子(早稲田大学各務記念材料技術研究所 客員上級研究員)
日時:2023年1月18日(水)13:00~18:00
開催方法:オンライン(Zoomミーティング利用)
参加人数:68名
〔内訳〕学内19、学外47(大学21、企業等22、研究機関4)、講師他2