Click here for the English version/英語版はこちら
大学院情報生産システム研究科長 荒川 雅生
早稲田大学大学院情報生産システム研究科(略称:IPS)は、20年余が立ちました。この間、毎年200名強の修士課程の学生を受け入れ、教育、研究に従事しております。アジアを中心に世界10数か国から、学生が集まり、春入学、秋入学と2回の入学時期があり、学位授与式があることです。必然的に一年を通じて熱心に研究に励む環境が整っております。情報アーキテクチャ、生産システム、集積システムという3つの研究領域に分かれております。
早稲田大学は国内の大学の中で国際交流が最も進んだ大学の一つになります。IPSはその中でも最も多くの留学生を受け入れている研究科です。異なる文化で育ち、異なる常識を持った者たちが集い、議論を交わすと、そこには自分の常識では考えられない衝突(クラッシュ)が起こります。クラッシュを放置しておけばこれは対立になってしまいます。共通の目的をもって、目標を達成するためにはクラッシュを放置することはできません。クラッシュを乗り越えて議論をして、相互に協力しなければ成功はなしえません。そうするとクラッシュが相互理解と寛容のために重要な機会を与えてくれることになります。
IPSでは付設した情報生産システム研究センター(IPSRC)があり、ここでは、産学との連携をはかった実践的な研究が行われております。早稲田大学の建学の精神の一つに実学を通じた社会貢献というものがございます。実学を通じて問題解決にむけた取り組みの姿勢を身に着けることができます。アプローチは問題が変わっても共通することが多く、適応力を身に着けることができます。
卒業生は、国内で就職する場合もございますが、それぞれの国に戻る場合もございます。IPSで得た知己を大切にすることでアジアを中心とした国々に拠点を持つことができます。国際化がより一層進む昨今、このように散じて行った友を持てることもIPSの特徴かと思います。