萬歳 寛之教授の共編著「概説国際法」が2024年12月に(株)有斐閣で刊行されました。
【編者】 加藤信行、萬歳寛之、山田卓平
【著者】 伊藤一頼、岡田陽平、瀬田真、竹村仁美、前田直子、川岸伸
【出版社】 有斐閣
【出版年月】 2024年12月
【ISBN】 978-4-641-04697-9
*出版社のリンク:概説国際法 | 有斐閣
萬歳 寛之教授による紹介文
現在、国際社会では、予測のつかない様々なことが起きています。ウクライナ戦争、ガザ紛争、元慰安婦・徴用工問題などの日韓歴史問題、アメリカの保護主義化、シリアの体制崩壊、北朝鮮によるウクライナ戦争への参戦、などなど、毎日何らかの国際報道に触れる機会があるかと思います。そのような報道の中で、必ずと言ってよいほど、「国際法」という言葉が出てきます。国際法の視点からみたら、今起きていることはどのようにみえるのか。紛争を止められないから国際法は意味がないと結論づける前に、ぜひ本書を手に取ってみてください。本書は国際法の主要な分野について包括的に取り上げていますので、何らかのかたちで紛争の原因や解決の方向性などについてヒントを得ることができると思います。国際社会は、国内の議会や行政府・裁判所にあたるような中央集権的で統一的な上位機関のない、分権的社会です。Social Disorder(社会は無秩序)にある国際社会において、Legal Order (法による秩序)を作り上げようとしているのが国際法です。それゆえの限界や可能性を本書から感じ取ってもらえたら、編者の一人としてとても嬉しく思います。