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山城 一真教授が「契約法を考える」を上梓しました

山城 一真教授の著書「契約法を考える」が2024年9月に日本評論社で刊行されました。

【著者】山城一真
【出版社】日本評論社
【出版年月】2024年9月
【ISBN】978-4-535-52803-1
*出版社のリンク:https://www.nippyo.co.jp/shop/book/9376.html

山城教授による紹介文

ご存じないかもしれませんが、私は、民法のなかでも契約法に関心をもっています。したがって、日々、契約法のことを考えています。

そのためでしょうか、法学セミナー2021年4月号から2023年9月号までにかけて、30回にわたって「契約法を考える」という連載をする機会に恵まれました。本書は、この連載に序章(法学セミナー2020年5月号に掲載された論文)を加えて1冊にしたものです。

本書の内容を紹介するためには、連載を始めた時に考えていたことをお話しするのがよさそうです。

私は、2017年9月から2019年8月にかけて、パリ第1大学で在外研究をする機会に恵まれました。その際、授業にもいくつか顔を出してみる機会があったのですが、印象的だったものの1つに、最高学年(M2:入学から5年目)の学生に対して行われるséminaireがあります。「セミナー」という名前ですが、早稲田での「演習」のように学生による報告をもとに進められるわけではなく、各教員が思い思いのテーマで話を進め、それをめぐって学生との間で問答をするという趣で授業が行われていました。

私も、民法を教えています。けれども、講義では話すことが大体決まっていますし、演習では私が出る幕はありませんから、私自身が契約法について考えていることを自由に話す機会は、実はほとんどありません。そこで、連載に臨んでは、M2のセミナーのような話をすることができればと思い、私自身が契約法を勉強していて面白いと感じたことを、毎月、コツコツと書いていきました。その積み重ねでできた本書は、教科書でもなく、演習書でもなく、論文集でもない、30個のテーマに即して私の考えを述べた本です。

そうはいっても、30個のテーマがデタラメに並んでいるわけではありません。各章は、民法総則(第1章~第12章)、契約総論(第13章~第17章)、契約各論(第22章~第30章)、さらに、契約の周辺に属する問題(第18章~第21章)を扱います。これらの領域を横断的に採り上げたのは、あちこちの問題を関連づけて検討することで、契約法を体系的に理解する手がかりが得られるはずだと考えたからです。そんな本書の特徴は、30個のテーマに即して、契約法の体系を形づくる構造を示すように試みたところにあるといえるでしょうか(序章は、その見取り図を示すものです)。

この試みが上手くいっているかどうか。是非、本書を手に取って確かめてみてください。もし契約法の面白さを少しでも共有していただけたならば、とても嬉しいです。

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