学歴・学位
- 早稲田大学法学部卒業
- 早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学
- 博士(法学)〔大阪市立大学〕
経歴・資格
- 大阪市立大学名誉教授
- カンボディア法制度整備に係る民事訴訟法作業部会委員
研究テーマ
専門分野は、民事訴訟法です。集団的権利保護のための民事訴訟制度、民事訴訟審理の基本原則、家事事件手続の審理原則などを主な研究対象としています。目下一番関心のあるテーマは、民事裁判のIT化です。
研究内容・現在の専門分野を目指した理由やきっかけ
民事訴訟法に興味をもったのは、民事訴訟法という法の中身というよりは、たまたま読んで興味をもった法律専門書が民事訴訟法の本であったからです。私の学生のころは、20世紀後半に民事訴訟法の分野で大きな学問論争に発展したいわゆる「訴訟物論争」がすでに下火になっていましたが、論争をリードした三ケ月章先生の『民事訴訟法』と題する体系書は、まだ一部の学生がテキストとして利用しており、同書から伝わってくる、強力な伝統的学説や裁判実務を乗り越えようと正面から挑む学問的情熱に惹かれました。そこから受けた新鮮な印象は、今も忘れません。
目指す教育
これまで、専門である民事訴訟法の研究・教育に従事してきましたが、民事訴訟法に関する学問上の疑問は減るどころか増える一方です。とりわけ民事訴訟法は、勉強していて十分に理解できたとの実感を持ちづらい法分野のように思います。一見すると、民事訴訟法は、民事訴訟とか民事裁判の手続に関するルールを対象としているので、技術的な性格が強そうな印象を持ちやすいのですが、手続しだいで、法によって保護されるべき権利が保護されない結果となることも起こりえます。そういう意味で重要な位置を占める手続を対象とする民事訴訟法という法分野を学ぶことを通じて、手続を支える本当に重要なものを究明し、体得してほしいと思います。
現在担当している科目一覧