School of Culture, Media and Society早稲田大学 文化構想学部

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「外国語という多様性の冒険の旅」文学部 マッジャ・フェデリカ准教授(新任教員紹介)

自己紹介

皆さんは外国語を学ぶというと、何を想像するでしょうか?

私が外国語に出会ったのは、11歳の時に中学校でフランス語の授業をとった時でした。私は弾けるような魅力溢れる「多様性」と出会い、壮大な異文化すなわち外国語ということは、世界中を交叉する壮大な冒険であり、私はその虜となりました。

その流れから言っても、中学卒業後、外国語の学習を専門とする学校へ進学したのは自然なことでした。高校では、英語、フランス語、ドイツ語の3つの現代語と、古典語であるラテン語を学びました。

そして11歳で始まった外国語の冒険旅行は、大学生になって遠い日本に至ったのです。ヴェネツィア大学で日本語を学び、東洋哲学にも興味を持ちました。そして卒業後は研究者になろうと思い、日本の古代仏教を専門に学びました。その後、私はイタリア語教師となるべく、シエナ外国人大学で外国語教育学を専攻しました。

イタリア国立ヴェネツィア・カフォスカリ大学

イタリアの世界遺産シエナ

そして今では日本に住み、皆さんにイタリア語を教えています。イタリア語を教えるということに、私は大きな情熱を持っているのです。日本以外の場所では、住むことも、自分自身のアイデンティティを認識することもできなかったかも知れません。今まで自分が積み重ねてきたこと、そしてそれを教える事で私は自分自身を確立することができたのです。

異文化と接することでもたらされる心の開放感。皆さんが自分の将来について考え、そしてその答えが想像していた未来とは異なった場合であっても、その開放感故に恐れずに成し遂げていくことができると私は信じています。

 

私の専門分野、ここが面白い!

私の専門分野は、外国語の教育、特に日本におけるイタリア語の教育法です。

イタリア語を日本人が学習していく上で、以下の最も基本的な導入部分について研究してきました。①どのような教育法を導入することが望ましいのか、②どのような学習理論を以て進めるべきか、③日本人の学習者のために作られた教科書はどのような特徴を持つべきか?

そこで、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)*が推進するコミュニケーション型外国語教育の現代的な原則を踏まえつつ、日本の成人学習者のニーズや特性に応じた内容、教授法を備えた成人向けのイタリア語の教科書を作成することにしました。教室での教授法の実験や教材制作を通したフィールドリサーチは、この分野の研究の最も興味深く創造的な一つの側面であることは間違いありません。また、あらゆるタイプの学習者を対象に研究し、一緒に研究を積み上げていくことも非常に魅力的な側面です。最初に成人を対象としたイタリア語教育、次に子どもや青少年のイタリア語教育に携わってきました。心理学的・神経学的に発達段階である若年層(18~25歳)を対象とした研究は多くはないので、私はこれを研究テーマに進めていくつもりです。

*ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)

 

プロフィール

『ロミオとジュリエット』の街、イタリアのヴェローナ出身。ヴェネツィア・カフォスカリ大学外国語外国文学部東アジア研究科日本哲学専修卒業後、来日。その後同大学言語学及び言語教育学、シエナ外国人大学外国語教育専攻。現在、日本における外国語としてのイタリア語教育法を研究、日本人学習者向けの教科書の作製を進めている。2001年、星美学園短期大学人間学科イタリア語イタリア文化コース専任講師、2006年より慶應義塾大学、上智大学非常勤講師などを歴任し、2023年4月より現職。

著書に教科書『Opera prima 1』『Opera prima 2』(朝日出版社・イタリア文化会館東京、共著)、NHKテキストラジオまいにちイタリア語応用編 (NHK 出版、著者)などがある。

 

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