School of International Liberal Studies早稲田大学 国際教養学部

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【卒業生インタビュー】鈴木 唯さん:人と話す仕事とは

朝の情報番組「めざましテレビ」のスタジオにて©フジテレビ

  • 東京女学館高等学校 2012年3月卒業
  • 早稲田大学国際教養学部 2016年3月卒業

― 現在の仕事について教えてください。

テレビ局の一つであるフジテレビでアナウンサーをしています。その中でも私は、「めざましテレビ」という朝の生放送番組のエンタメコーナーを担当していて、俳優・アーティスト・芸人さんなどにインタビューをして、そこで得たことをもとに生放送で原稿を読んだり情報を伝えたりしています。他にも現在は、フェムテックに関する番組のMCや音楽番組のナレーションを担当しています。

アナウンサーの仕事と言っても多岐に渡りますが、番組制作のアンカーとして、「情報を正確に伝える」ということが一番大事な役割ではないかと思っています。

― 進路選択の経緯とSILSの強みについて教えてください。

とにかく英語ができるようになりたい!と思っていた私は、SILSに入学できたことに満足してしまい、将来やりたいこともなければ、学びたいことが自分でも全くわからない状態でした。でも、だからこそSILSに入って良かったのだと思います。SILSは授業の幅がとても広く、少しでも興味のある授業をかたっぱしから受けてみることにしました。文系なのに数学の授業を取ったこともあります。面白そうだからと言ってプログラミングの授業も取りました。そうした中でメディアやジャーナリズムの授業を受けたことで、小さいころからのテレビ業界への憧れも思い出し、さらに留学先で新聞社の記者としてインターンを経験したことで、将来はこの仕事がしたい!という自分の気持ちに確信を持つことができました。

リベラルアーツというと専門性を高められないデメリットを感じる人もいるかと思いますが、座学だけでなく実践面でも様々な分野を学べる機会や、自分が積極的に動けば深く学べる機会も十分にありました。可能性の芽はどこにあるかわかりません。自分の思いもよらぬ場所に隠れていることもあると思います。それを見つけ出すことができるのがSILSの強みの一つなのだと思います。

― SILSでの学びと現在の職業の関係性、役立っていることややりがいを教えてください。

SILSとアナウンサーというと、あまり関連性がないように思えるかもしれません。実際、テレビ局はドメスティックな環境であることは事実ですが、そういった環境で働くからこそSILSでの経験に助けられていると感じることもたくさんあります。

一つは英語です。ハリウッド俳優が来日した際やスポーツの国際大会に取材に行くとインタビューができる機会があります。ただ、その時間は本当に短く、平均すると10分程度のことがほとんど。もちろん通訳の方を介してインタビューすることもできますが、そうすると話を聞ける時間がさらに短くなってしまいます。短いインタビュー時間を最も効率的に使う手段として英語は不可欠なんです。また、相手の話にすぐにリアクションができると、相手の話すトーンも変わってきて会話も弾みます。私は英語が堪能とは言えないのでいつもギリギリの状態でインタビューをしていますが、それでも番組のスタッフには有難いと言ってもらえるので、英語で発言をする機会をSILSで何度も持てたことは大きかったと思います。

もう一つは、様々なバックグラウンドを持つ学生たちと出会ったことで、多様な価値観を学べたこと、それを自然と受け入れることができるようになったことです。海外経験のない私からするとSILSはまさに異世界でした。みんな英語で話すのは当たり前、友達になったらすぐにハグをするし、授業中は積極的に発言して意見交換をする。日本ではあまり見慣れない光景で、初めは日本にいるのに日本人である私がマイノリティのように感じることもありました。ですが、周りの学生たちはそんな私を否定することなく、ありのまま受け入れてくれました。それにより私自身も、異なる考え方や価値観を互いに教えあうことの楽しさや、自分の想像力のその先の世界があることを知ることの大切さに気付くことができました。

アナウンサーの仕事は人から話を聞くことが多いです。好きなことや日々のルーティンから、その人が人生をかけて大切にしてきた信念や、大病を患った時の話を聞かなければならないこともあります。どんなことでも相手の人生の大事な1ページを教えてもらい、それをもとにテレビ番組は成り立っています。人から話を聞くのは難しいと同時におもしろいもの。相手の話を心から受け入れ、その大事な1ページを引き出せた時にこの仕事のやりがいを感じますが、この思いの根幹にはSILSでの経験があるのだと思います。

― 受験生や在学生に向けてメッセージをお願いします!

自分がこの先なにをしたいかまだわからなくて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。自分の人生左右することを決めるのに時間がかかるのは当たり前だと思います。多種多様なバックグラウンドをもつ学生たちと様々な分野を学んでいるうちに、きっと自分のやりたいことが見えてくるはずです。もちろんやりたいことが明確に決まっている方でも、SILSではどんなに悩んでも何にチャレンジしても、それを支えてくれる人と場所がたくさんあります。やりたいことが明確に決まっていてもいなくても、どんな方にとってもかげがえのない学生生活が待ってると思います!

カタールW杯の取材先にて©フジテレビ

※掲載情報は、取材時点のものになります。

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