School of Education早稲田大学 教育学部

【初等教育学専攻】初等教育を多角的・多視的に捉えなおす-「初等教育学基礎演習Ⅰ」科目紹介

科目概要

  • 担当教員:大泉 義一教授
  • 科目名:初等教育学基礎演習Ⅰ
  • 学科専攻専修:初等教育学専攻
  • 科目区分:1年必修

誰もが通った小学校での教育を…

みなさんは,かつて小学校に通っていましたよね?

そうです。人は誰もが小学校に通い,そこで様々なことを学んだ「経験」をもっています。この,誰もが「知っている」「経験している」はずの小学校での教育,すなわち初等教育について,あらためて考えてみることが,本授業科目の目的です。

もちろんこの授業科目は,初等教育学専攻の必修科目ですので,科目名のとおり専門の学びの「基礎」であり,「第一歩」です。ただし,ここでは「教師になるために」という目的はいったん脇に置いておいて,みなさんが通ってきた小学校について,今一度“冷静に”振り返るとともに,そこで経験したことを学友と交流することでその意味について考えあいます。さらに学校をめぐる様々な教育課題に触れることで,初等教育を多角的・多視的に捉えなおすことを目指します。

以上のように,本授業科目は,みなさんの実感を出発点にしながら,専攻における学びの「原動力」となるように位置付けられています。

実感をもとに学友と語り合う

…多角的・多視的に捉えなおす

では,授業の内容を,もう少しくわしくご紹介しましょう。

先述したように,本授業科目は1年次に履修する専攻の必修科目ですので,みなさんにとっては,入学してすぐに専攻の学友と関わることのできる機会です。本授業では,専攻の専門領域である初等教育学を対象にして,ともに学んでゆく学友とのあたたかな関係を構築することも大切にしています。

授業内容の主だったものを挙げると,「受講生の初等教育に対する問題意識と意見の交流」,「招聘講師(外部講師)による講義」,「小・中学校訪問と授業観察」,「教育課題に関するワールドカフェ」など,受講生の実感に基づきながら,初等教育を多角的・多視的にとらえ直すことができるようになっています。

また,「初等教育学基礎演習」は,「Ⅰ」の他に,「Ⅱ」,「Ⅲ」,「Ⅳ」が必修で用意されており,それぞれ,1年次春学期・秋学期,2年次春学期・秋学期に履修することになっています。本授業科目(「初等教育学基礎演習Ⅰ」)は,その系統の冒頭に位置付くものです。ちなみに,続く各授業の概要は以下の通りです。

Ⅱ … Ⅰでの学修をふまえ,より具体的に小学校の教育課程や教師のしごとについて理解を深める。

Ⅲ … Ⅰ・Ⅱでの学修をふまえ,小学校における授業と授業研究について実践的に理解する。

Ⅳ … Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの学修をふまえ,チームごとにワークショップの立案・検討・準備・実践・省察に取り組む。

これら一連の学修を通して,初等教育に対する基本的な理解と,専攻での学修に対する各自の課題がもたらされるように設計されています。

大学近隣の小学校へ授業参観

初等教育学を学ぶことの意味

初等教育学を学ぶということは,子どもをはじめとした人間を深く理解することにほかなりません。

ジャン・ジャック・ルソーは,18世紀に『エミール』という書物のなかで「子どもには子ども特有の考え方,感じ方があるのであって,それを尊重しなければならない。」と述べています。つまり,子どもを理解することは,子どもを多角的・多視的に捉えなおすことでもあるのです。

本授業科目で目指している「多角的・多視的な捉えなおし」は,これまでにはなかった物事に対する認識をみなさんにもたらすことでしょう。

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/fedu/edu/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる