科目情報
- 科目名 :衛星地球観測学
- 科目区分:専門選択
- 執筆者 :髙橋 宥登(理学科地球科学専修)
衛星地球観測学~地球のいまと未来を衛星が支える
人工衛星を用いると、はるか上空から地球を捉え、地形、気象、海面温度、植生、土地利用、被災状況、人の動きなど様々な情報を得ることができます。この様に宇宙から地球を観察・診断してくれるのが“地球観測衛星”です。そしてこの観測技術を“リモートセンシング”といいます。
本講義では、電磁波など物理学的な知識から画像処理の仕方まで、リモートセンシング技術について一通り学びます。さらに学術的な知識に留まらず、衛星を用いた災害解析など、現代の諸問題に衛星がどのように役立っているのかを知ることが出来ます。実際、豪雨による河川氾濫や地震の被害状況なども、衛星による画像情報が大いに活躍しています。
授業後には、諸問題への解決案やアイデアを考えさせるような問いも課せられ、そこもまた考えるのがおもしろいです。例としては、衛星データを使ったサイエンスやビジネスを促進させるには、画像プロダクトにどのような改善を実施すべきか?GISを使った画像解析は自分個人にどう役立つか?など答えがない問題にもあたります。またときには、衛星関連企業の役員・技術者の方々をお招きした担当教員・学生との対談特別講義 (就活のコネクションになるかも?笑)や、東京・上野の国立科学博物館に行く課外授業もあります。私は授業を通して、衛星を用いた諸問題へのアプローチに一気に惹かれ、まさにこの授業を基盤とした衛星地球観測学研究室に配属させてもらっています。
地球観測衛星の一つWorldView-3の模型。米国スミソニアン国立航空宇宙博物館蔵。撮影は本講義の教員。『受験勉強と入学後と人生と』
受験生の皆さんへ:受験勉強と入学後と人生と
大学生になると、今までの高校と家庭(とアルバイト)の狭い世界から、社会や仕事を考えるようになったり、様々な人間関係ができたりと生きる世界が広がります。その分、高校生とはまた違った辛い状況や困難に出遭うかもしれません。でも高校の頃、自分なりに努力した経験をもっておくと、乗り越えられたりします。受験生は勿論成績が上がらないとか、やる気が出ないとか、嫌な気分になることも多いと思います。でもその苦しみつつも努力している体験自体は、入試という1つのものさしではなく、今後多くのことに役立つと思うし、むしろ長い人生でみたときの宝はそこにあるような気がするので、いまを頑張ってください。
補足ですが、大学では楽しいことも勿論沢山あります。とくに、早稲田は様々な意味で規模が大きいです。色んな人がいるし、色んな授業があるし、色んな団体があるし、色んな制度があるし、色んな油そば屋があるし、と選択と自由の幅が大きいです。やり方次第で何倍にも充実させた大学生活を送れる場所だと思うので、是非いらしてください。
シンボルともいえる大隈像。実際に見るとなかなか高さがあります。