2021年12月10日(金)、今年で12回目となる「多和田葉子・高瀬アキ ワークショップ『言葉と音楽』Vol.12」を開催しました。例年、早稲田大学小野記念講堂で開催していますが、新型コロナウイルス感染症対策のため、昨年に引き続き、オンラインにて開催しました。ドイツと日本をZoom Webinarで繋ぎ、当日は60名を超える視聴者が集まりました。
「もしも、あなたが100年前のメキシコにいたら・・・」
ワークショップには早稲田大学の学部生・院生、校友ら11組13名が参加。「あなたが100年前のメキシコにいたら・・・」というお題に3分以内で発表するというもの。あらかじめ製作した映像作品を発表したり、ライブで朗読パフォーマンスを披露しました。ベルリン在住の多和田葉子さん・高瀬アキさんからコメントをいただくとともに、動画作品やパフォーマンスの意図を発表者と共有しながら、言葉と音楽とは? シュールとは何か? リアルとの違いがあるのか。答えのないテーマに向き合い、そこから生まれた個性豊かな世界が繰り広げられました。
高田馬場駅前ロータリーで朗読
全体講評では、多和田さん、高瀬さんから、「完成度の高い発表が増えている・・・。」との評価をいただきました。出演者は、オンラインの特徴をいかして作品を作りこんだり、Zoomで発表したりと創意工夫し新たな表現に挑戦しました。個性際立つパフォーマンスに、2時間が過ぎていきました。
- 高田馬場駅前ロータリーで朗読
- スタジオから歌にのせて、メキシコまで届け
- テキスト、映像、BGMもすべて独りで表現
- 海を越えて3名のセッション
言葉と音楽、そしてオンラインでの表現を探して
コーディネーター松永美穂教授、多和田葉子さん、高瀬アキさんは、文化推進部と共に、文化活動を止めずに開催することを目標に掲げ、2021年もオンライン形式で開催しました。2019年まで小野講堂の舞台上で開催していた対面形式での開催を望みつつも、オンライン開催のメリットとして、安全に開催できること、また世界中どこからでも、遠方の視聴者の皆様に視聴いただけることを実感しました。また、発表者も、オンライン形式に合わせた表現方法や工夫に取り組み、高いレベルへ成長する機会となりました。近い将来、コロナが収束して対面形式で開催しても動画作品発表があってもよいと意見もあり、表現方法の広がりを感じました。何より、直接会えないからこそ、つながることの大切さを感じる時間になりました。
最後に、ドイツ・ベルリンからご出演、ご協力いただきました多和田葉子さん、高瀬アキさん、発表した学生、また、ご視聴いただいた皆さま、ご協力いただきまして、ありがとうございました。
多和田葉子・高瀬アキ パフォーマンス<シュールとリアル>
多和田さん、高瀬さんはパフォーマンスも行っています。今回は、「シュールとリアル」をテーマとして、メキシコの著名な画家「フリーダ・カーロ(1907〜54)」の作品や生涯を題材に、ベルリンで撮影した映像作品を配信しています。作家、ピアニストの二人が作品を制作していく過程を垣間見ることができる貴重な映像です。松永美穂教授の解説も合わせてご覧ください。
※公開期間を終了しました。
問い合わせ
松永美穂研究室 03-5286-3637
早稲田大学文化企画課 03-5272-4783
主催
早稲田大学文化企画課
スーパーグローバル大学創成支援事業 国際日本学拠点
早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系 松永美穂研究室