會津八一記念博物館は2020年5月15日で開館22周年を迎えます。
會津八一記念博物館の建築は、当初早稲田大学の図書館として建てられました、1925年に完成した、現在早稲田大学で2番目に古い鉄筋コンクリート造りのこの建物は、建築家 今井兼次(1895-1987)のデビュー作です。当時学生たちは、建物の中心となる大階段を上がり、絵画「明暗」の前を通って、2階の閲覧室(現在のグランド ギャラリー)で学んでいました。多角形をなす屋根や随所にとりいれられた優美な曲線は表現主義の流れを汲むもので、当時の大学の校舎としては独創性に富んだものでした。一見シンプルな外観の建物ですが、大扉を飾る八角星の透かし彫り、美しい柱頭を戴く六本の柱、階段室の手すりの下に置かれた月のモチーフなど、その内部には隅々まで意匠がほどこされています。
會津八一記念博物館は1998年5月15日に開館。2019年4月1日にリニューアルオープン。東洋美術、近代美術、考古学の各分野にわたって、数多くの資料を展示しています。昨年9月からは、大隈記念タワー(26号館)10階 125記念室でも、「考古学・民族資料 常設展示」を開催。多角的な展示空間を展開しています。
開館記念日コンサート(早稲田大学交響楽団)
5月15日には、横山大観と下村観山による超大作「明暗」等の芸術作品に囲まれた荘厳な空間にて、早稲田大学交響楽団による開館記念日コンサートを開催する予定でしたが、中止となりました。
そこで、同楽団による、2年前の開館20周年記念コンサートの様子をお届けします。ご自宅であの有名な曲を聴きながら、一緒にお祝いいただければ幸いです。