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「日本舞踊への誘い by 五耀會」日本舞踊研究会の学生による観劇レポート【早稲田文化芸術週間】

10月18日(水)、早稲田大学大隈記念講堂にて「日本舞踊への誘い by 五耀會」が開催されました。このイベントは本学文化推進部の学生ボランティア組織「文化推進学生アドバイザー」が発案、本学学生サークル「日本舞踊研究会」を10年以上指導してくださっている西川箕乃助氏に依頼して実現しました。運営にも協力してくれた日本舞踊研究会の学生さんの観劇レポートが届きましたのでご覧ください。

 

「日本舞踊への誘いby五耀會」を見てきました!公演では、西川箕乃助先生・藤間蘭黄先生・花柳寿楽先生・花柳基先生・山村友五郎先生の素晴らしい踊り、そして噺家・桂吉坊さんの巧みな話術によって、至福のひとときを過ごしました。

最初の演目は長唄「松の緑」でした。

始まった瞬間、プロの方の踊りに圧倒されました!基本的な動きが振り付けられた演目ですが、司会・進行の桂吉坊さんから「基本だからこそ、一周回って難しい」という解説をしていただき、まさにその真髄を見た気がしました。本来1人で踊る演目ですが、今回は流派の違う5人の先生方が入れ代わり立ち代わりで踊ります。日本舞踊を楽しんで見ていただくための工夫が散りばめられており、よりいっそう面白さが伝わってきました。西川・花柳・藤間・山村の4つの流派ごとに異なる解釈で振り付けがされている様子や、扇の使い方など趣きの違いを楽しみました。それぞれの流派の方々が同じ演目を、しかも同時に踊るのを見られるなんてとっても豪華!と感動しました。日本舞踊って古典作品でもこんなに面白いんだ!と再発見できるひとときでした。

そして、続いては関西落語で注目の噺家である、桂吉坊さんのトーク!

今回は、会場を一つにまとめ観客を公演に惹きこんでいく桂吉坊さんの巧みさに感動しっぱなしでした。冒頭で「今日は皆さまお越しいただきましてありがとうございます。まあそこそこ満員ですねえ、埋まっていない席以外は!」など次々と笑いを誘い、会場は一気に明るい雰囲気になりました。その後も日本舞踊について知っている人とよく知らない人のアンケートを拍手で取るなどして、お客さまの層に合わせて日本舞踊についてわかりやすくお話をして頂きました。さらに、二演目目の「徒用心」に先立ってあらすじや作中に出てくる熊野誓紙について解説していただきました!踊りの前の桂吉坊さんによる軽快なトークを交えたあらすじ紹介により、踊りが始まった時には既に観客が作品の世界に引き込まれているのを感じました。

そして今回の公演で最も楽しみにしていた「徒用心」がスタート!何度でも見たくなる新鮮さがあると感じる演目で、笑いつつ感動しつつ、目いっぱい楽しみました。

オペラ「セビリャの理髪師」からつくった「徒用心」ですが、身構えていたのとは違い、驚くほどストーリー自体はシンプルで親しみやすかったです。登場人物の個性がとても強く、役によって踊りの様子が違うのを各々表情豊かに踊るのが面白さの一つです。配役もぴったりで、どの役をとってもその方以外いないのではと思ってしまいます。5人の息の合った踊りに、素直に五耀會メンバーの仲の良さを感じるとともに、流派の垣根を超えて一つの作品が出来ることに感動しました。「松の緑」では流派による踊りの違いなどを学ぶことができますが、「徒用心」は物語になっているので初めて日本舞踊を見る人たちにとっても十分目で見て楽しめる演目だったと思います。歌詞や音楽も緩急をつけて作られており、よく聞きながら見るとよりいっそう笑って楽しむことができました。

またびっくりしたのは照明の使い方です。音響・照明を早稲田大学放送研究会の学生さんにご協力いただき、舞台に浮かび上がる様々な模様や色の照明は公演を盛り上げていました。特に面白かったのは、虫のように飛んだり跳ね上がったりするところで、バックに虫の羽の模様が照らされていたところです。このシーンはコミカルで、印象に残った人も多かったのではないでしょうか!

最後は5人で華やかに踊り、「徒用心」が終わったあとは出演者全員でトーク!

さらに日本舞踊の深いところや、公演の裏話など貴重なお話がが聞けて、観客の皆さんも楽しんでいた様子でした。なにより、出演者の方々の仲の良さが本当に伝わってくる内容でした。

そして終わりを惜しみながらも、花束の贈呈で公演は終了しました。

今回は五耀會の先生方、桂吉坊さんのお話を通して改めて日本舞踊の面白さを実感した公演でした。何より、出演者の皆さんの「日本舞踊のために」という熱い想いを感じ、次世代を担うものとして日本の伝統文化の素晴らしさを伝えていきたいと強く思いました。

また、西川箕乃助先生が早稲田大学出身だということで大隈記念講堂で今回のような機会に恵まれたこと、そして早稲田大学がこのように文化を大切にし、支援するような場であったことに本当に感謝したいと思いました。

これを機に、もっといろいろな日本舞踊を見に行くとともに落語などをはじめとする様々な伝統文化にも触れていきたいと思います!

文責:小川春那、小林愛衣(早稲田大学日本舞踊研究会)

 

「日本舞踊への誘い by 五耀會」出演者

西川箕乃助
早稲田大学文学部卒。人間国宝である父・十世宗家西川扇藏に師事し、300年続く西川流の次期宗家。「西川箕乃助の会」主宰「五耀會」同人。西川流に伝わる古典舞踊、十世扇藏振付作品の伝承に努める一方、自身の創作作品も多数発表。また外国人への日本舞踊の啓蒙活動のため、レクチャーデモンストレーション等を国内外で開催。花柳壽應賞新人賞、松尾芸能新人賞などを受賞。

藤間蘭黄
慶應義塾大学文学部中退。人間国宝である祖母・藤間藤子、母・藤間蘭景に師事し、「代地」藤間流の後継者である。「蘭黄の会」主宰。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東など国内外の舞踊公演を精力的にこなすかたわら、NHKドラマ「利家とまつ」「オトコマエ!」、「JIN‐仁‐」など、テレビの所作指導にも手腕を発揮している。また、国内外の舞踊コンクールの審査員を務めている。文化庁芸術祭新人賞、花柳壽應賞新人賞、舞踊批評家協会新人賞、松尾芸能賞新人賞などを受賞。

花柳寿楽
人間国宝であり、二世花柳寿輔の義弟である祖父・二世花柳寿楽に師事。歌舞伎公演、蜷川幸雄作品の振付に関わる一方、宝塚歌劇やOSK、ジャニーズなど幅広いジャンルの舞踊指導にも力を注いでいる。また、「花柳寿楽舞踊会」を主宰し、国立劇場養成課の講師なども務める。 芸術選奨文部科学大臣賞、文化庁芸術祭新人賞、花柳 壽應賞新人賞、舞踊批評家協会新人賞、松尾芸能賞新人賞を受賞。

花柳基
母・花柳秀、6歳からは二世花柳壽楽に師事する。花柳流花柳会理事。欧米、南米、アジア、中近東に於いても公演する等、様々な活動を続けている。主宰する「基の会」では花柳流の作品を中心とした古典の研鑚を重ねると共に創作やこれからの日本舞踊を見つめた新作も手がけ、それぞれに高い評価を受けている。芸術選奨文部科学大臣賞、同新人賞、花柳壽應賞新人賞、舞踊批評家協会賞、同新人賞、㈳日本舞踊協会主催新春舞踊大会文部大臣賞、松尾芸能賞新人賞など数々の賞を受賞。

山村友五郎
上方舞四流のうち最も古い200年の歴史を持つ、山村流の六世宗家。一門の舞踊会「舞扇会」を主催するほか、『五耀會』を結成し、日本舞踊の普及に努める。文楽、上方歌舞伎、宝塚歌劇、OSK等の振付、舞踊指導、門下育成に従事する。また、流儀に伝わる振りや文献から流祖所縁の演目の復曲にも意欲的に取り組んでいる。芸術選奨文部科学大臣賞、同新人賞、文化庁芸術祭優秀賞、同新人賞、花柳壽應賞新人賞、舞踊批評家協会新人賞受賞。

(司会・進行)噺家
桂吉坊
桂吉朝に入門後、2000年(平成12年)年4月から人間国宝・桂米朝のもとで内弟子修業。3年を経て、内弟子を卒業。以後、古典落語を中心に舞台を重ねる。2011年(平成23年)咲くやこの花賞大衆芸能部門受賞。

 問い合わせ

早稲田大学 文化推進部 文化企画課
TEL: 03-5272-4783
E-mail: art-culture@list.waseda.jp

 早稲田大学最大の文化芸術フェスティバル「早稲田文化芸術週間」の詳細はこちらをご覧ください!

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