よい監獄は脱獄を誘惑する。
そして、よい脱獄は看守にばれることさえないだろう。
ばれてしまっては、監獄は強化され、なにか手がかりをもとに追跡されるのがおちだ。
できればその計画は、まだ中にいる仲間たちにも伝え残そう。
脱獄計画とは、可能性をつくることである。
企画趣旨
2020年3月頭、新型コロナウイルスの流行を鑑み、どらま館を含む早稲田大学の劇場は閉鎖され、予定されていた公演は中止・無期限の延期を余儀なくされました。なぜ自由に劇場を使わせてくれないのか、せめて事前に相談はできなかったのかという批判もある一方で、このような社会状況であるゆえに仕方がない判断だという意見も考えられるでしょう。(感染症はつねにあらわれ続けるとはいえ)今の社会にとって未曽有の事態である以上、意見が割れるのは当然であるし、おそらく絶対的な正解など誰も(専門家も)知りません。
そのような社会的判断のことは分からないにしても、演劇のつくり手・担い手という視点で考えてみれば、劇場が使えないことと演劇ができないことは必ずしも同義ではないでしょう。「リモート演劇」などは、その是非は措くとしても、一つの手なのだと思います。
「脱獄計画」では、そもそもいかにして演劇が行われていたのかを考え直し、これまでの透明であった状況から「脱獄」するための準備をする読書会です。過去の「演劇」とそれにまつわる言葉をたぐり直します。
2020年9月はロジェ・カイヨワ『遊びと人間』を扱います。
鬼ごっこ、オロリイム詩、回転滑り台、かくれんぼ、滑走、カフェ、じゃんけん、軽業、シャラード、狩猟、ジョゴ・ド・ビッショ、馬飛び、裏か表か、凧あげ、メリー・ゴー・ラウンド、ボクシング、星占い、ホッケー、マリオネット、ポロ、詰め将棋、クロスワード、競馬、拳玉、ごっこ遊び、ボロトゥドゥ遊び、マイス・ドール、独楽、サーカス、スキー、パントマイム、ジャッケ、熱い手遊び、ドッグレース、ピンボール、ぶらんこ、九連環、さいころ、チェッカー、マレル、雅びな戦い、サッカー、ムーラン、メカノ、バグノート……古今東西の「遊び(play)」について論じたこの本から、劇場での上演に限らない演劇(play)について考えましょう。
※前回は内野儀『メロドラマの逆襲:「私演劇」の80年代』を読みました。新劇、アングラから電波少年まで扱った80年代の演劇批評です。【cf.参加者の体験レポート】
【企画・進行】浜田誠太郎(どらま館スタッフ・早大院生)
企画詳細
日程(全4回)
2020年
9月8日(火)第1回
9月15日(火)第2回
9月22日(火)第3回
9月29日(火)第4回
※各回 19:00 〜22:00 予定
会場
Zoom
参加費
無料
応募条件
早稲田大学の学部生・院生、または早稲田大学公認のサークル所属の方。
※他大学の学生の方については、人数に余裕がある場合に限り参加頂けます。
ご興味のある方は、下記お問い合わせまで別途ご連絡ください。
定員
先着順 10名程度
応募フォーム
8月7日(火)
(どらま館伝言板にて応募フォームを配信します)
応募締切
9月6日(火)23:59
応募要項(*は必須事項)
- 氏名*
- メールアドレス*
- 参加する回(4回通し参加が望ましいですが、1回から応募可能です)
お問い合わせ
[email protected] (担当:浜田、冨田)