源氏物語から蕎麦屋の看板までマスター 変体仮名あぷり・The Hentaigana App 早大・UCLAで共同開発

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早稲田大学文学学術院は、漢字をくずした書体として「源氏物語」をはじめ日本の多くの古典で使用されている「変体仮名」の美しさを再発見し、近代の主要な計327字の読み方をゲーム感覚で身につけられる無料スマートフォンアプリのAndroid版を2015年10月29日に、iOS版を11月4日にリリースしました。

英語版も、共同開発者のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)によって米国・ヨーロッパなどに向けて近日リリースされる予定です。

本アプリは早稲田・UCLAの新たな連携である「柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト(The Tadashi Yanai Initiative for Globalizing Japanese Humanities)」の一環として開発したもので、平安時代から近世まで広く使われていた日本の伝統的な文字である「変体仮名」とスマートフォンアプリという「最先端のテクノロジー」を斬新な切り口で組み合わせています。日本国内ではリリース前から数々のメディアで掲載されており高い評価を得ています。日本国内外でさらに反響が広がることが期待されます。

本アプリは同プロジェクトの運営委員である、マイケル エメリック・UCLAアジア言語文化学部准教授かつ本学訪問准教授と十重田裕一・本学文学学術院教授、陣野英則・本学文学学術院教授らが中心となって企画・開発しました。

おしゃれで楽しく学ぶことの出来るこのアプリは、日本文化に興味のある大学生・大学院生のみならず、古典の授業を受講している中高生、また日本美術、日本史、書道等々に関心を持つ一般の方々にも、日本の「変体仮名」の美しさや読む楽しさを再発見する機会を提供します。

約40種類の背景画像は実際の古書より抽出し、美しさにもこだわった

約40種類の背景画像は実際の古書より抽出し、美しさにもこだわった

50音のひらがなそれぞれに複数の字母があることが分かる

50音のひらがなそれぞれに複数の字母があることが分かる

仮名ごとの『変体仮名』の読み方の正答率が表示され、 理解度を把握することができる

仮名ごとの『変体仮名』の読み方の正答率が表示され、 理解度を把握することができる

アプリのリリースに関し、同日29日に発表会が行われました。

右から十重田裕一 文学学術院教授、マイケル エメリック UCLA准教授、プログラマーのマシュー ファーゴ氏

右から十重田裕一 文学学術院教授、マイケル エメリック UCLA准教授、プログラマーのマシュー ファーゴ氏

十重田裕一 文学学術院教授(Yanai Initiative 運営委員)は、

「これまで6年間、マイケル エメリック先生とともに日本文化に関する様々な研究・教育を考え、多くの事業を行ってきました。昨年柳井正様からご寄付を頂戴いたしまして、さらに今回先生の発案で、なかなか活字では読めないような文献も読んでいただくことができるようなアプリを開発しようということで試行錯誤し、長い時間をかけて本日皆様にご披露することとなりました。今回のアプリリリースにより、より多くの方々に江戸以前の様々な文献を読んでいただく契機になるのではないかと考えております。またアプリのデザインは、先生がこだわりをもって改良を重ねた見栄えも美しいものです。多くの方々に、ご覧いただいて、楽しみながら使用していただければと考えております」

と挨拶しました。

記者会見でご挨拶をする十重田教授

記者会見でご挨拶をする十重田教授

アプリの開発に関し、マイケル エメリック UCLA 准教授(Yanai Initiative 運営委員)は、

「修士課程では『十帖源氏』を最初に学びましたが、活字がありませんでした。古文を学ぶのは初めてだったので、当然変体仮名など見たことがありませんでした。学習する必要にせまられ、辞書を買いすべてをコピーして切り取り、大量の単語カードを作って勉強しました。そうした作業は非常に煩わしく大変でした。今、教える側に立って学生がシンプルに簡潔に楽しんで学べる方法はないかと考えたのがアプリ開発のきっかけです」

と話しました。

アプリについて丁寧な説明をするマイケル エメリックUCLA准教授

アプリについて丁寧な説明をするマイケル エメリックUCLA准教授

現代社会において、一部の研究者や専門家、日本文化に造詣の深い方々を除いて、多くの人々は明治以前に用いられていた変体仮名を読むことが出来ません。読めるようになりたいという気持ちがあっても変体仮名辞典を横に難解な古典文学や古文書を遅々として読み進めていく形で「勉強」するしかなく、ハードルが高かったともいえます。本学図書館所蔵の貴重な写本から選出した仮名と背景、本学職員で書家の渡部大語氏がアプリのために準備した字母(変体仮名の元となった漢字)を使い、日本文学の博士号をもつプログラマーのマシュー ファーゴ氏が全力を尽くした、この豪華なアプリによって、変体仮名は現代日本の我々のみならず、日本文化に興味をもつ世界の人々にとっても、より身近なものになると考えています。

なお今後は、実際の文献などで使用されている「つづき書き」を学ぶモードの追加や、より専門的な独自書体を学ぶ別のアプリ開発も予定しています。

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