今月2日、理工学術院古谷誠章教授、八木佐千子氏(NASCA)が設計した『実践学園中学・高等学校自由学習館』が公益社団法人日本建築家協会選定による2013年度日本建築大賞に選定されました。
実践学園中学・高等学校自由学習館は、図書館とフリースペースを一体化した施設です。 生徒が自由に滞在出来るよう、校舎内のゆとりの空間や時間を集約的に生み出すように設計されています。
古谷先生のコメント

古谷誠章・理工学術院教授
実践学園自由学習館は、中学•高校の生徒諸君がまず自分自身と出会い、友と出会い、先輩後輩や先生方と出会うための場所として設計をしました。地下から地上3階までが、ひとつながりの吹抜けになっており、互いの活動が、身近に感じられると思います。
内部空間は、居心地がよく、少しでも長くそこに留まりたくなるような場所になるといいなと思ってデザインしました。満員電車で通学し、教室で授業を受けて、また電車に乗って自宅へ帰る生徒さんたちが、気持ちをリフレッシュできるよう、館内のどこにいても、自然と隣りの公園の緑が望めるように工夫しました。青山学院大学の苅宿俊文先生と、明日の学校空間のデザインについて共同研究を始めて、すでに15年以上が経っています。このたびよき理解者を得て、その延長上に実現したのがこの自由学習館であり、日本建築大賞を受賞できたことは、私にとって大きな喜びです。この建築の実現に力を注いで下さったすべての方々と、その喜びを分かち合いたいと思います。
- 設計: 古谷誠章+NASCA
- 用途: 中学・高等学校
- 構造: RC+S
- 規模: 地下1/地上3階
- 敷地: 924.54m2
- 延床: 1,389m2
- 竣工: 2011.3