
三浦慎悟教授
早稲田大学人間科学学術院・三浦慎悟教授は、野生動物の生態や行動を明らかにし、それらを保全と管理に役立てることで、環境との相互作用の過程で生じた生物の適応と、生物多様性のシンボルである野生動物を人間との軋轢を回避しつつ次世代へと引き継いでいくための研究を続けています。
とくに、保全と基礎となる野生哺乳類の行動生態学や個体群生態学の分野で、フィールドワークに基づく繁殖システムや生活史、適応戦略などの解明を行い、また、保全と管理に直結する個体数推定法の開発、リスクの評価法、モデルによるシミュレーションなどを研究対象としています。同時に、野生動物と人間との関係史やその制度など社会科学分野も広く取り上げ、わが国の環境と社会に立脚した日本版「野生動物管理」の構築を目指しています。
三浦教授の研究および研究を通じた社会貢献により、平成25年度「環境保全功労者環境大臣表彰」を受賞いたしました。
受賞内容
- 受賞名:環境保全功労者環境大臣表彰
- 受賞者:三浦慎悟人間科学学術院教授
- 受賞内容:生物学、動物行動生態学の専門家として、中央環境審議会における野生生物の保全と管理、および生物多様性に係る審議を通じて、「鳥獣保護及び狩猟に関する法律」の改定や「生物多様性国家戦略」の累次の改訂に参画し、環境行政の推進に貢献しました。
環境保全功労者等環境大臣表彰について
環境保全功労者表彰は、昭和51年度に「環境週間」行事の一環として創設された制度で、環境保全の推進のため、多年にわたり、顕著な功績のあった個人、団体に贈られる賞で、平成25年度は7件(6名、1団体)が受賞しました。環境大臣賞には、三浦教授が受賞された「環境保全功労者表彰」のほか、「地域環境保全功労者表彰」、「地域環境美化功績者表彰」があり、平成25年度は全体で97件(34名、63団体)が受賞されました。