なお、本学からは昨年も、藤江正克理工学術院教授(医療用ロボットへの貢献に対して)および松島裕一研究戦略センター特任教授(海底光伝送ケーブルシステムのための半導体光学装置への貢献に対して)の2名が同フェローに選出されています。
佐藤拓朗教授のコメント

佐藤拓朗教授
W-CDMAの研究でIEEEフェローを受賞することになりました。現在の携帯電話が自動車電話と言われた1970年代に沖電気研究所に入社し、それ以降、携帯電話の研究開発に携わってきました。世界でも最初の自動車電話のトライアルを行いました。携帯電話のデバイス研究やシステム開発に携わり、その成果をIEEEや国内の学会で発表する一方、ITU(国際電気通信連合)などの国際標準化機関や米国標準化機関へ提案し標準化活動も続けてきました。その間に、多くの知人を欧米、アジアや国内で得ることができました。
大学へ移り、IEEEでの標準化活動や研究活動を進めながら、無線LANの組み込みシステムLSIのベンチャーの起業化や無線LANシステム会社の立ち上げを行い、失敗や成功を繰り返してきました。今は、大学で、国内のみならず世界中からの留学生と一緒に、次世代携帯電話の研究を続けながら、スマートグリッドなどの新しい研究活動を情報通信の立場から続けています。
今回の受賞は、世界に先駆けて米国でW-CDMAの標準化を推進し実証したことの成果に対する受賞ですが、長い間に渡り、大学や企業から研究に対する多くのチャンスや、継続できる環境を提供していただいたことに対する成果です。研究活動を支え一緒に進めてきていただいた、恩師、先輩、後輩、友人達、学生達も含めて多くの方々に心から感謝します。
リンク
IEEE: 2013 Newly Elevated Fellows
以上