第12回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」贈呈式

 早稲田大学では2012年11月7日、第12回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」の贈呈式を行いました。鎌田薫総長の挨拶に続いて、大賞3名・奨励賞2名の受賞者に賞状とメダル・賞金を贈り、その成果を称えました。

第12回を迎えた今年の贈呈式には、受賞者と共に取材・報道に尽力した取材チーム等の方々をはじめ、メディア関係者、本学でジャーナリストを志す学生など、約100名が出席しました。選考委員を代表して鎌田慧氏から「年々優れた応募作品が増え、選考委員会でも激論がかわされた結果、今回の授賞作決定に至りました。大艦巨砲主義の力づくの報道ではなく、ジャーナリスト個人の鋭意が感じられるとともに、3.11以後の価値観の転換や人間の命と自然との関係など、読者や視聴者にいろんなことを考えさせる作品が選ばれたように思います」と講評が述べられ、その後に続いた受賞者のスピーチにも、来場者は熱心に聴き入っていました。贈呈式後のレセプションでは、出席者らが交流を深めました。第一線で活躍するジャーナリスト同士が意見を交換したり、学生たちが受賞者を質問攻めにしたりと、活気あふれる会となりました。

鎌田総長(前列中央)と受賞者、選考委員、清水副総長

鎌田総長(前列中央)と受賞者、選考委員、清水副総長

受賞者のコメント

「プロメテウスの罠」 取材チーム 代表 朝日新聞東京本社報道局特別報道部次長 宮﨑知己 氏
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「受賞決定の際にも、鎌田慧委員から『客観報道の罠を脱し、調査報道の奥行きを深めさせた』『最近冷たくなった新聞報道を変えた』といったお言葉をいただきましたが、これらを胸に刻みながら、さらに連載に磨きをかけていきたいと思います。」

渡辺一史 氏
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「ずっと地方にこだわってきて、1作目から苦節8年をかけて本作を書きました。同じ北海道で苦楽を共にしてきた写真と装丁のお二人の力が大きく、今このような壇上に立つことができたのが、感無量で奇跡のような思いです。」

NHKプラネット九州 制作部 エグゼクティブ・ディレクター 吉崎 健 氏
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「石牟礼さんは、地方と東京の関係や近代化によって失われたものなど、深い本質的な問題を問いかけています。水俣病の解決のあり方は、今後原発やさまざまな問題にもつながるので、引き続き見つめ続けていくつもりです。」

三陸河北新報社 石巻かほく編集局 代表 桂 直之 氏
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「3.11の大災害にあった皆さんの証言を集め、教訓を次の世代に伝えていくのは私たちの責務です。この受賞は、地域に根差した活動が評価され、被災地の人々に対する大きなエールだと思っています。」

「阿蘇草原再生」 取材班 代表 熊本日日新聞社 編集局地方部次長 花立 剛 氏
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「地方紙の使命は、ふるさとの今を伝えて、持続可能な将来像を読者の皆さんと共に考えていくことだと思います。今回の受賞を励みに、これからもふるさとの明日を見据えた報道を続けていきます。」

なお、贈呈式に合わせ、今年5月に行われた本賞パネルディスカッションの内容を中心にまとめた書籍『ジャーナリズムの〈いま〉を問う』が刊行となりました。

リンク

石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞 選考結果発表『ジャーナリズムの〈いま〉を問う』 – 早稲田大学出版部

以上

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