世界銀行発行の債券「グリーンボンド」を購入しました

資金運用を通じて地球温暖化対策に貢献

このたび早稲田大学では、世界銀行(国際復興開発銀行、本部:ワシントンD.C.)が発行する「グリーンボンド(グリーン世銀債)」を下表のとおり購入しました。

グリーンボンドは、世界銀行が資金拠出を行っている事業のうち、地球温暖化の要因を取り除くことを目的に、あるいは地球温暖化により引き起こされる諸問題に対処することを目的に開発途上国で実施される事業を支援するために発行されている債券です。グリーンボンドの対象となる事業には、代替エネルギーの導入、温室効果ガスの排出を軽減する新技術の開発支援、森林再生、河川流域管理、洪水対策などが含まれており、本債券の発行により調達された資金は、これらの事業を支援するために設けられた特別勘定に計上されます。世界銀行は、これまで約25億米ドル相当額のグリーンボンドを43銘柄・16通貨で発行しており、日本国内でも約2億5000万米ドル相当額・16銘柄が発行されています。

早稲田大学は、私立大学としてはいち早く、1979年に実験系廃棄物の適正処理や化学薬品の安全管理などを行う環境保全センターを設立するなど、様々な環境保全活動に先導的に取り組んできました。地球環境と社会の関係の中で先見性と積極性を持って問題解決に向け、大きな役割を果たしてきたことは、本学らしい環境保全活動の特徴と言え、その伝統は今日まで連綿と受け継がれています。そのような中、資金運用においても債券投資を通じて地球温暖化対策に貢献できることから、今回の投資を決定しました。日本の大学によるグリーンボンドの購入は極めて稀な例となっています。

発行体 世界銀行(国際復興開発銀行)
起債通貨 豪ドル
購入額面 1,000万豪ドル
受渡日 2011年10月6日
償還日 2021年10月6日
大塚宗春常任理事(財務担当)のコメント

「早稲田大学は“早稲田からWASEDAへ”を掲げ、大学の国際化を推進しています。また環境問題においても、“WASEDA ECO FUTURE”として、業務のみならず、研究・教育分野でも先進的な取り組みを行っています。このたび、グリーンボンドを通じて本学の資金を国際的な温暖化対策プロジェクトに活用できることを大変嬉しく思っております。今後とも、早稲田大学は地球規模の課題に対する様々な取り組みを推進し、グローバル社会に生きる人材を養成してまいります。」

 

感謝状を受け取る大塚常任理事(左)と 有馬財務局駐日代表

感謝状を受け取る大塚常任理事(左)と
有馬財務局駐日代表

なお、10月25日には世界銀行の有馬良行財務局駐日代表が来校し、本学のグリーンボンド購入に対する感謝状を大塚常任理事に手渡しました。

席上、有馬財務局駐日代表は「世銀から日本への最後の貸出が実行され、日本が資金の借り手から貸し手に転じてから既に40年が経過しました。この間、世銀は多くの日本の投資家の皆様の資金に支えられ、日本の資本市場の発展と共に歩んで参りました。このたび、早稲田大学様にグリーンボンドの趣旨にご賛同頂き、地球温暖化防止並びに途上国支援のための資金をご提供頂いたことに深く感謝致します。48年振りとなります来年の日本でのIMF世銀総会に向けて、今後とも日本の皆様からご支援を頂ける様、努力して参りたいと思います」と挨拶しました。

早稲田大学における環境問題への主な取り組み

1979年 国内の私立大学としてはいち早く、環境保全活動の一環として「環境保全センター」を設立。実験系廃棄物や化学物質の管理業務と教育・研究支援活動を開始。
1985年 私立大学環境対策協議会(現・私立大学環境保全協議会)が発足。本学環境保全センターが事務局を務める(~現在)。
1992年 廃棄物問題検討委員会を設置。
1998年 エコ・キャンパス推進本部を設置。エコ・キャンパスの推進と環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)の構築に着手。
1999年 「早稲田大学環境宣言」発表。事務所等でのグリーン購入開始。
2000年 西早稲田キャンパス(現・早稲田キャンパス)で「ISO14001」の認証取得。
2002年 環境総合研究センター開設。
2003年 大学総務部に環境安全管理課を設置。夏の節電キャンペーン始まる。
平山郁夫記念ボランティアセンターで「環境ボランティア学校」開始。
2005年 大学院理工学研究科に「環境エネルギー専攻」を新設。
2006年 エコ・キャンパス推進本部をエコフューチャー委員会に改組。
早稲田大学独自のWEMS(Waseda University Environmental Management System)を構築、全学で運用を開始。
2007年 前述の環境エネルギー専攻を改組し「大学院環境・エネルギー研究科」を開設。
2011年 グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター竣工。同センターを拠点とする「グリーン・コンピューティング・システム研究機構」を設置。

リンク

世銀債 (国際復興開発銀行債券)

広報誌CAMPUS NOW 「WASEDA ECO FUTURE」特集

環境保全センター

環境総合研究センター

環境・エネルギー研究科

グリーン・コンピューティング・システム研究機構

環境安全管理課

ボランティアセンター環境プロジェクト

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WASEDA University

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