早稲田大学理工学術院・小松尚久研究室は、ソフトバンクテレコム株式会社が受託した平成22年度に総務省が実施する「ICT利活用ルール整備促進事業(サイバー特区)」の実施テーマの一つである「ライフログの活用及び保護に関する調査研究」に関して、ライフログを商業へ利用する際に必要なコントロールプラットフォーム、およびライフログの利用と保護のバランスについて調査研究することを目的とした同社などとの共同実証実験を、2月28日より開始しましたのでお知らせします。
ライフログは、店舗での電子ポイントカード利用時やウェブページの閲覧の際に取得される、個人の活動記録などを含むログデータです。購買顧客層へのマーケティングや取得した閲覧履歴に応じたターゲティング広告など、新たなビジネスを創出する情報として期待されている一方、提供者の個人情報保護やプライバシー保護への配慮から、ビジネスでの活用の遅れが指摘されてきました。
今回の実験では、実験参加者が専用のアプリケーションを使って自分のライフログ情報を一元管理できる仕組みを用意し、ライフログが利用されることに対する不安感、不快感の払拭につながるか検証するほか、ライフログの提供対価としてインセンティブを受け取る仕組みがライフログの活用促進にどう寄与するのかについても調査します。本実験はソフトバンクテレコムや株式会社野村総合研究所、小松研究室などが共同で行います。
実証実験の概要
1.内容
(1)ライフログの可視化
実験参加者のウェブサイト閲覧履歴や行動履歴データを個人の管理画面から視覚的に確認できる仕組みを使い、知らずに提供されていた自分のデータを可視化することが不安感などの払拭につながるか検証します。
(2)ライフログの一元管理
実験参加者自身がライフログの提供をコントロールできる仕組みを使うことで、自分でライフログ提供を管理することができれば不安感などを払拭できるか確認します。
(3)ライフログの活用促進
ライフログの提供対価としてポイントサービスなどのインセンティブを受け取る仕組みを使い、ライフログの活用促進について調査します。
2.期間
2011 年2 月28 日(月)~3 月28 日(月)
3.規模
ホームページ上で公募した約100 名の一般の方に参加していただきます。
4.協力団体
株式会社野村総合研究所、早稲田大学理工学術院小松尚久研究室など
専用アプリケーションのイメージ
問い合わせ先
ソフトバンクテレコム
以 上