「研究室を訪ねて」とは……
広報課員が研究室を取材し、卒業生に懐かしさを、ある時には在学生に講義の情報を、またある時には受験生に早稲田の先生の紹介をするコーナーです。
記念すべき1回目の「研究室を訪ねて」は、戸山キャンパスにある文学学術院の小沼純一先生(音楽文化論)の研究室です。ドアを開けて正面にある大きな窓からは、スカイツリーが見えました。
「以前はもっと狭い研究室にいたのですが、物が多く散らばっていて、地震があったんですか?と聞かれることもしばしばありました。あとは窓が大きくてたまに眩しいです(笑)」


──そんな散らかった書物に溢れた知的な空間も、写真に収めたかったです。
──研究もはかどりそうなお部屋ですが、先生はここで普段どんなことを考えていらっしゃるのでしょうか。
「そうですね最近だと、音って人の一生と似ているな~とか考えています。音は1回限りで消えていくものでしたが、今は録音も出来るし、コピーも出来ます。人も延命治療だったり再生医療だったり進んできていますよね。」
「ただ、例えば録音した音楽を聞いて、もう一度同じものを再生したとしても、1回目に聞いた自分より3分間でも歳をとっているし、同じ音で聞こえることは無いと思うんですよね。」
──ゆえに人は、どんなに混み合ってもライブや野外フェスなど1回きりの音楽を求めるのでしょうか。そして3分間でも確実に歳をとる。私の肌細胞もまた然り。
「授業で、外に出て、聞こえた音を学生に書き出してもらうということをしているんですが、歩く音1つをとってみてもヒールの高さや歩き方によっても音は変わるし、早稲田キャンパスだけでも、無数の音階が広がっています。」
──私もせかせかと生き急ぐのではなく、色々な事に目を向け耳を傾けていきたいと思います。
最後に早稲田全体に向けて一言お願いします。
「早稲田の良さって、人が多くて変な人が沢山いるところだと思います。周りを見回して、色んな事に興味を持って、是非冒険をしていってください。」

学生からもらった譜面柄の文鎮

ずらっと並んだ本と譜面台

ワセダベアも混ざっていました

小沼先生と記念撮影
今月の早稲田川柳
変わりもの
集まり奏でる
ハーモニー