場所:早稲田キャンパス界隈、撮影:2014/10/25

夏目坂

漱石の胸像

漱石の作品

猫塚
早稲田キャンパスの界隈には、夏目漱石ゆかりの史跡が数々あります。地下鉄東西線の早稲田駅から喜久井町キャンパスへと続く坂道が、漱石の父・直克が命名した「夏目坂」です。坂を上り始めてすぐの場所には、夏目漱石誕生の地として生誕100年を記念に建てられた石碑があります。
誕生の地から程近くには夏目漱石終焉の地(漱石山房)があります。明治40年(1907)9月から大正5年(1916)に亡くなるまで住んだ家があった場所になります。現在は、漱石公園として整備され、公園内には、漱石の胸像、猫塚、道草庵(情報発信施設)などがあります。猫塚は、漱石の没後遺族が家で飼っていた犬や猫、小鳥の供養のために建てたものです。
漱石は東京帝国大学在学中、東京専門学校の英語科・文学科でおよそ二年ほど、教鞭をとっていたことがあります。「丁度大学の三年の時だつたか、今の早稲田大学、昔の東京専門学校へ英語の教師に行つて、ミルトンのアレオパジチカという六ヶ敷い本を教へさされて、大変困つたことがあつた」と感想を述べています。自分の授業後は、学生たちに交じって坪内逍遙のシェイクスピア講義を聴講したとも言われています。(『早稲田大学百年史』1:668-669)
数々の名作を生んだ漱石が生きた時代に思い馳せながら、ゆかりの地を散策してみてはいかがでしょうか。(は)