ライシャワー東アジア研究所長ケント・カルダー教授によるセミナーを開催

6月25日、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)ライシャワー東アジア研究所長のケント・カルダー教授によるセミナー「Asia in Washington: Exploring the Penumbra of Transnational Power」が開催されました。本セミナーは、早稲田大学現代政治経済研究所(モデレータ:田中愛治・政治経済学術院教授)と日米研究機構の共催にて行われました。


 


 

 

カルダー教授は、本セミナーと同タイトルの近著「ワシントンの中のアジア-グローバル政治都市における攻防(日本語訳タイトル)」に沿って、今日、最も重要なグローバル都市である米国ワシントンD.C.に焦点を当て、「ワシントンにおける政治社会コミュニティの近来の変化」について講演されました。ワシントンにはシンクタンク、大学、法律事務所、圧力団体、コンサルティングPR企業、メディア、IMF等の国際機関、NGOが多く集まっています。

カルダー教授が言及した重要な点として、ワシントンにおけるアジアの影響力が挙げられます。中国系、インド系、韓国系米国人の存在感が増す中で、歴史問題がとりわけ敏感な問題となりつつあります。米国における「エスニック・ポリティクス」を考える上で、ワシントンの中のアジアはきわめて重要であるとカルダー教授は指摘しています。 日本は米国との強い信頼関係を当然のことと考える傾向がありますが、この数十年その関係性は相対的に低下してきているとカルダー教授は考えています。例えば、米国議会で多くの諸外国の政治指導者が演説を行ってきたのに対し、日本の総理大臣は未だその事例がないこと、韓国・中国・台湾の外交官の多くが米国で経験を積み重ね、高い英語能力と米国への信頼関係を有していること、などが例として挙げられました。

講演の後、浦田秀次郎・アジア太平洋研究科教授からのコメント、および参加者との活発な質疑応答が行われ、世界の最前線の政治状況・展望を知る良い機会となりました。

なお、この講演に先立ち行われた鎌田総長との懇談にて、カルダー教授が平成26年春の叙勲で「旭日中綬章」を受章されたことに対し、総長よりお祝いが述べられました。

リンク

現代政治経済研究所

日米研究機構

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