2020年度卒業設計
世田谷区にある100年近い歴史を有する水道施設である和田堀給水所。円形で歴史的な擬洋風の意匠を持つ1号配水池ち緑の丘としての2号配水池が、長く地域のランドマークとして存在してきたが現在老朽化を理由に配水池の建て替えが行われている。また京王線の高架化や井の頭通りの拡幅など、地域の風景が大きく変わろうとしている。地域の記憶を継承し閉ざされた給水所を開放し周辺住民のための居場所となる公園を計画する。
円形の配水池からイメージされた円形ヴォイドが、地域の人々の居場所として広場となり、緑の芝生やツツジなどを有する遊歩道にもなる大屋根は緑の丘として地域の記憶を継承する。新たに建て替えられた配水池の壁面は鏡面で地域の人々の活動を映し出し、配水池の水を活用した水耕栽培を壁面緑化とともに張り巡らせ、それまで見ることしかできなかった配水池に水耕栽培で身体的に関わることで真の意味で住民の居場所となる。
- [敷地]
- 世田谷区和田堀給水所
- [用途]
- 公園