早稲田大学の卒業生が世界のリーダーとして、豊かな人類社会の実現に貢献するためには、在学中に専門の力を活かす真の教養力を養う必要がある。本学の教養教育は、いわゆる一般教養科目の羅列ではなく、基礎教育科目、外国語科目、および留学・ボランティアなどの体験科目で構成される全学共通副専攻科目群と各学部での専門科目群の総合によって教授するものである。
基礎教育は、学部で専攻する学問を学ぶためにも、また社会に出て仕事をするためにも必須となる、論理的な思考をし、自らの思考内容を発信できるコミュニケーション能力とITの素養を身につけるための全学基盤教育と、人文科学・社会科学・自然科学のこれまでの成果を学び、学部の専門を超えて、学問とは何かを考える機会を用意する全学共通教育よりなる。専門力の発揮を裏付ける深い洞察力の源である教養を身につける機会を全学生に提供するために、グローバルエデュケーションセンター等におけるこれらの基礎教育プログラムと外国語教育プログラムの系統化と専門教育との適切な接続を図る。さらに、異文化交流やスポーツ振興を促進するとともに、国際教育プログラムや留学プログラム、ボランティアなどの体験科目を通して、幅広い知識と複眼的視点からの思考を身に付けたグローバルリーダーとなるに相応しい学生を育成する。また、社会経験を基にグローバルリーダーを目指す社会人向けの教育も充実させ、いつでも大学へもどって勉強できる機会を増やす。なお、卓越大学院プログラムPEPを通して、国公私立13大学連携・文理融合イノベーション教育・連携機関施設を活用した外部実習・共同研究や寄附金受入を含む企業連携などを備えた5年一貫制博士課程プログラムを実現し、大学院改革を更に推進する。
このような教育を実現するために、教育プログラムの充実と教育環境の整備を進め、学術院の再編をも視野に入れつつ必要な制度の柔軟化と体制の改革を行う。