Research Theme 研究テーマ
Research Director 所長

Member メンバー
- 小野田 弘士 理工学術院大学院環境・エネルギー研究科教授
- 黒川 哲志 社会科学総合学術院社会科学部教授
- 黒田 一雄 国際学術院大学院アジア太平洋研究科教授
- 松岡 俊二 国際学術院大学院アジア太平洋研究科教授
- 島田 剛 明治大学情報コミュニケーション学部教授
- 竹内 真司 日本大学文理学部地球科学科教授
- 松本 礼史 日本大学生物資源科学部教授
- 森口 祐一 国立環境研究所理事
Resilience Research Institute
レジリエンス、福島復興、原子力災害、廃炉、創造的復興
福島復興の現状を踏まえ、早稲田大学レジリエンス研究所(WRRI)は、福島原発事故後に最初に避難解除をした浜通り地域において、地域復興・地域再生を住民主体で実施するためのプラットフォームとして活動し、地域住民、行政、学校関係者を巻込み、原発事故の教訓を生かした持続可能な地域社会づくりを目指し、住民帰還が進まない近隣地域の先導的モデルとして地域再生に寄与すべく調査研究を行ってきた。
こうした調査研究活動が成果をあげるためには継続的取組みが不可欠であるが、社会の関心は大震災、原発事故から年月が経つことで風化し、福島復興に関わる研究機関も一時期ほどの数ではなくなってきている。こうした中、早稲田大学レジリエンス研究所は、これまでの研究成果をもとに、2017 年 5 月 25 日、早稲田大学環境総合研究センターの地域研究拠点として早稲田大学ふくしま浜通り未来創造リサーチセンター(当初の名称:ふくしま広野未来創造リサーチセンター; センター長:松岡俊二・早稲田大学院アジア太平洋研究科教授)を開設し、地域の住民・市民団体、高校生たちと首都圏大学との交流を始めた。
早稲田大学ふくしま浜通り未来創造リサーチセンターは、地域に根ざした持続可能な開発課題に対して中長期的なスタンスで向き合い、地域住民とともに調査研究に取り組んでいる。早稲田大学ふくしま浜通り未来創造リサーチセンターは、地域社会の抱える持続性課題が研究対象であり、その解決を通じて地域に貢献することを目指している。
早稲田大学レジリエンス研究(WRRI)所は、以上の活動を通じて生まれた浜通りの住民との新たなコミュニティ、広野町役場復興企画課、復興に着実に向かっているいわき市の NPO 団体、地域再生を教育の一環とするふたば未来学園高等学校などと連携し、これに早稲田大学をはじめ、東京大学や京都大学などの有識者を加え、共に地域と世代を超えた未来を創造し、強靱な地域づくりを実現することを目的としている。
特に、その仕組みとして学術的な場であり、地域住民からの自由な提言の場であり、単なる学びだけでない楽しみのある交流の場を企画する。本取組みは、早稲田大学レジリエンス研究所をはじめとした研究者と地元の住民・高校生・行政との相互交流によるつながりの創出のみならず、こうした交流の場を通して、地域の人材育成、産業創出、活性化、まちづくりに繋げるものである。地域の未来を、立場や世代を越えた多様な参加者によって議論する Co-design の手法であり、Co-design 手法に基づく Future Session の実践である。早稲田大学レジリエンス研究(WRRI)所は、幅広い観点から「フクシマの教訓」とは何かを検討し、原子力政策のあり方や原子力ガバナンスの改革が必要であり、福島復興の再検討が必要であると考えている。早稲田大学レジリエンス研究所は、社会科学と自然科学(工学、生態学)との学際的共同研究によって、今後の日本社会と原子力との関係や福島復興について調査研究す る。欧米やアジアの事例などとの国際比較研究も加え、今後の原子力政策、原子力ガバナンスや福島復興について考える。