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早稲田大学総長 田中愛治 留学ものがたり
早稲田大学総長 田中愛治 留学ものがたり
Mon 28 Jul 25
早稲田大学総長 田中愛治 留学ものがたり
Mon 28 Jul 25
早稲田大学で研究を続ける方たちへのメッセージ
早稲田大学総長・田中愛治
『・・・大学3年生の後半に、内田先生に自分の進路について相談しましたら、「田中君、悪いけれど早稲田では、いや日本ではその研究はできないよ。米国に留学するしかないが、それも最先端の中西部に行きなさい」と言われ、留学を決めたのです。
留学して紆余曲折はありましたが、目的地の中西部にあるオハイオ州立大学の大学院で政治学を専攻することになり、厳しい指導の洗礼を受け、毎晩、寝るのは午前2時か3時で、期末試験の頃は最後の3日間で合計6時間しか睡眠を取れなかったこともありました。
留学する前は、私は世論調査と計量分析の手法を学んで修士号を取って帰り、世論調査会社か新聞社の世論調査部に勤められればよいと思っていたのです。しかし、学ぶうちに政治学という学聞が面白くなり、もっと勉強したいと考え、博士後期課程に進学し、合計で10年半の米国留学を経て、政治学の博士号(Ph.D.)を取得しました。
私が米国の大学院で学んだことの中でも、教授たちを見ていて私の頭に刷り込まれたこと一つをお伝えすると、「研究者とは、一生自分の研究関心を追い駆けて、研究し続けていくものなのだ」ということだったと思います。(後略)』
(「早稲田学報 2025.JUN号」より抜粋)