Center for International Education早稲田大学 留学センター

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センター所長挨拶
留学センター所長 篠田 徹

留学センター所長
篠田 徹

Life is an adventure

ずいぶん前のことだが、アメリカの西海岸から日本に行く飛行機が、高度計の調子がおかしいとかで、飛び立った空港に舞い戻ったことがある。一日一便だったため、その日は航空会社が用意したホテルに泊まることになったが、そこへ向うバスのなかで、隣り合わせたセールスマンが、「Life is an adventure」とこともなげにいい、なにか予期せぬ旅程を楽しむかのような面持ちだった。列車が三十秒遅れても気にする国から来た者には、とてもマネのできない心の持ちようだったが、還暦近くになってこの頃ようやくその言葉の意味がわかってきた。

Adventureとは辞書を引くと「予期せぬ出来事」といった意味のことが書いてあるが、予期できないのは悔い改めない愚かな人間だからだろう。自然の摂理や世界の真理は、ちっぽけな存在である人間にそうそうわかるものではない。だからこそ人間はそれを知ろうと長い間努力してきたのであり、われわれはそれを科学や哲学といったりする。

だが学生諸君も日頃感じていることだと思うが、何かを発見したり理解するというのは、まったく予想もつかないことに出くわした、何か恐怖感を伴った驚きよりも、やっぱりそうだったのかといった、ほっとするところに落ち着いた安心感と、それに至る思ってもみなかったプロセス、別のいいかたをすると幸運の思いの混じった驚きの経験に似ていないか。

実は留学もそうである。最初は見知らぬ場所で似てもつかぬような人たちの間にいて、恐怖感を伴った驚きの毎日だろう。それがだんだんとやっぱりお互い同じ「人」なんだという安堵感と、そう思うようになった思いもかけない相手とのやりとりや出会いに感謝の心をもつようになる。

そもそも言葉が通じるというのは、こちらが思ったことを、それに似た意味で受け取ってくれることだが、それは考えてみれば奇跡に近い。さっきあったばかりの人と一緒に笑えるなど、考えてみればそんなに簡単にできることではない。だからこそコミュニケーションはむずかしいのだ。

Adventureの原義は奇跡である。浅はかな人間は奇跡でも起きないと、自然の摂理や世界の真理を信じない。教室でいくら先生からこうなっているからと、教科書をかざされてもなかなか理解できないことが、奇跡のような体験を経て心の底から分かるようになる。留学とは、予期せぬ出来事を通じて人として成熟していくプロセスを、短期間の凝縮した時間とそのなかで遭遇する奇跡的な体験を経てたどる、知的にも精神的にも格段に成長するまたとない機会なのである。

早稲田大学 留学センター
所長 篠田 徹

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