- 研究番号:24P55
- 研究分野:environment
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2024年10月〜2027年09月
代表研究者

齋藤 潔 教授
SAITO Kiyoshi Professor
基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科
Department of Applied Mechanics and Aerospace Engineering
URL:http://www.saito.mech.waseda.ac.jp/member.html
研究概要
オゾン層保護の観点から特定フロンの代替として開発されたHFC(代替フロン)などのガスは温室効果が高く,2016年に採択されたモントリオール議定書キガリ改正において,先進国ではHFC生産・消費量を2036年までに85%削減することが求められている.低GWP冷媒を使用した次世代冷凍空調技術の実用化評価に関しては,2024年9月までに実施した研究プロジェクトにおいて,熱交換器をはじめとしたデバイスやサイクルシミュレーション技術,さらにはシステムのサイクル性能評価技術の開発を進めてきた.一方で,次世代冷媒は,従来の冷媒と比べれば性能が低下することが予想されている.
このような状況の下,本研究プロジェクトでは,次世代冷媒を採用した機器性能を実運転レベルで性能評価を可能とすることを目的に検討を進める.具体的には,実運転性能評価を可能とする性能評価装置をさらに高精度化する.ここでは,AI等を活用して試験室の遅れを保証した新たなエミュレーター式性能試験装置の開発を進め,国際規格レベルでの性能評価を可能とする.同時に,シミュレーション技術にAIを導入し,次世代冷媒ごとに冷凍サイクルの最適化を可能とし,具体的に開発された次世代冷媒の性能を理論的にも比較検討する.これにより,次世代ヒートポンプの実現に不可欠な次世代冷媒ごとに公平に機器性能を予測,検証可能な体制を確立し,次世代ヒートポンプ,次世代冷媒の開発や次世代冷媒を導入した機器の早期普及を支援可能な性能評価技術の確立を目指す.