私は幼い頃から生き物が好きで、長年に渡って川魚やカナヘビなどを飼育していました。そうして生き物を飼育する中で、どんなに小さな生き物であってもその体内には人間がまだ解明できていない極めて精巧な機構がはたらいていることに強い感動を覚えました。この体験が生物学を学びたいと志した動機であり、生物について広く学ぶことのできる生物学専修を選択した理由です。
生物学専修は1年次から3年次にかけて多くの実験が実施されます。私はこの実験が生物学専修の大きな魅力であると思います。実験は学年が上がるごとにより難しく、専門的な内容を扱うのですが、その過程で生物学の研究に必要な力が身につくようなカリキュラムとなっています。実験以外の科目も、1年次は生物学の基礎的な内容を扱い、学年が上がるにつれて徐々に専門的な科目を選択して受けることができる仕組みが構築されています。こうして得た知識と経験を発揮して、4年次の卒業研究に取り組むことができるのです。
私は現在卒業研究として、ヨーロッパモノアラガイの学習・記憶能力と体内時計の関係を調べています。普段の研究では実験を行い、得られたデータを分析して次の実験をどう組み立てるかの考察を繰り返していますが、このサイクルでこれまで生物学専修の授業で磨いてきたスキルを大いに活用しています。卒業後は大学院に進学し、現在のテーマをより深く掘り進めていく予定です。生物学に興味のある方にはとても楽しい専修だと思います。ぜひ一緒に生物学専修で生物の神秘を解き明かしましょう。
(藤本 幹太さん/理学科 生物学専修 2017年度入学)