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2025年度 多和田葉子・高瀬アキ パフォーマンス「君死にたまふことなかれ」(11/11火)&ワークショップVol.16(11/12水)が開催されました

2025年度 多和田葉子・高瀬アキ パフォーマンス&ワークショップ 開催報告

2025年11月11日(火)・12日(水)、小野記念講堂にて「多和田葉子・高瀬アキ パフォーマンス&ワークショップ」が開催されました。本企画は、ベルリンを拠点に国際的な活動を続ける作家・多和田葉子とジャズピアニスト・高瀬アキが、言葉と音楽の新たな可能性を探究する試みとして継続してきたもので、今年で16回目を迎えました。

本年度は、与謝野晶子の詩「君死にたまふことなかれ」にインスピレーションを得た新作パフォーマンスと、早稲田大学の学生が参加するワークショップが行われ、詩と音楽、そして身体表現が響き合う濃密な二日間となりました。

11月11日(火) パフォーマンス「君死にたまふことなかれ」

初日は、完全オリジナルのライブ作品として創作されたパフォーマンス「君死にたまふことなかれ」が上演されました。ゲストに歌手“赤い日ル女”さんをお迎えし、多和田葉子さんのテキストと高瀬アキさんのピアノ、さらに赤い日ル女”さんの声の表現が重なり合うことで、与謝野晶子の思想と感性を現代に呼び覚ます試みが舞台上で展開されました。

テキストは、与謝野晶子の「生きること」への強い意志を軸に、身体性や欲望、そして権威への抵抗を静かに、しかし確固として浮かび上がらせます。一方、ピアノは、祈りのように詩の世界と共鳴し、聴衆を深い思索へと導きました。

会場には張りつめた静寂と緊張感が漂い、テキストの一語一語、音の一音一音に聴き入る観客の姿が印象的でした。終演後には、大きな拍手が鳴り響き、作品が確かに参加者一人ひとりの内に届いたことを物語っていました。

11月12日(水) ワークショップ「言葉と音楽」Vol.16

二日目のワークショップでは、早稲田大学の学生たちが参加し、言葉と音楽による新たな表現の可能性を探りました。学生たちは、与謝野晶子の文章を読み、そこからそれぞれが創作した詩やテキストを朗読し、時には楽器を即興で演奏しながら、ステージ上でパフォーマンスを披露しました。高瀬アキさんのピアノによって、詩やテキストが空間的に広がり、表現の可能性が大きく広がりました。

発表後には、多和田葉子さん、高瀬アキさんから具体的かつ温かみのあるコメントが寄せられ、「言葉が生まれる瞬間の感覚」「声と間の取り方」「音と沈黙の関係」といった視点から、表現のあり方について深い示唆が示されました。学生たちは真剣なまなざしで耳を傾け、自身の表現を見つめ直す貴重な機会となりました。

アフタートーク

アフタートークでは、学生たちが考えたこと、表現の狙いや実際について語るとともに、参加者同士で意見を交わす場面も多く見られ、「自分ならどう表現するか」という問いを共有しながら、表現の多様性と自由さを体感する時間となりました。

コーディネーター 松永美穂教授 コメント(一部抜粋)

「与謝野晶子が体現した“生きようとする意志”を、多和田葉子さんと高瀬アキさんが現代の感性で受け止め、新たな応答として舞台に結実させたことは、本企画の大きな成果です。言葉と音楽が互いを照らし合いながら生まれる空間は、今を生きる私たちに多くの問いを投げかけてくれました。」

おわりに

詩と音楽、そして身体表現が交錯する「多和田葉子・高瀬アキ パフォーマンス&ワークショップ」は、表現の根源に立ち返る場として、今年も深い余韻を残しました。戦後80年にあたる2025年に、与謝野晶子の言葉を起点に、「生」の意味を見つめ直すこの試みは、時代を超えて響き続ける問いを私たちに投げかけています。今後も、この試みが新たな創造の場として継続し、多くの学生や観客にインスピレーションを与え続けることを期待したいです。

出演

多和田 葉子
早稲田大学卒業。詩人・小説家。2020年紫綬褒章、2024年日本芸術院賞・恩賜賞。日本では、芥川賞・谷崎潤一郎賞、早稲田大学坪内逍遙大賞、海外ではゲーテメダル、クライスト賞、全米図書賞をはじめとした数々の文学賞を受賞するなど、精力的に活躍している。

高瀬 アキ
ヨーロッパやアメリカをはじめとし世界各地で演奏活動している音楽家。ジャズ、即興音楽を中心としたパフォーマンスは国際的に高く評価され、現在ではコンテンポラリージャズの第一人者としてその名を広く知られている。2018年ベルリン・ジャズ賞受賞。2021年度ドイツジャズ賞(ピアノ部門)(Deutscher Jazz Preis)、2021年度アルバートーマンゲルスドルフ賞 (Albert-Mangelsdorff Preis) 。

問い合わせ

松永美穂研究室 03-5286-3637
早稲田大学文化企画課 03-5272-4783

主催

早稲田大学文化推進部文化企画課
SGU事業早稲田大学国際日本学拠点
早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系 松永美穂研究室

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