「美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 学生演劇公演」は今年で16回目の開催
早稲田大学は2007年4月に岐阜県美濃加茂市と文化交流協定を締結し、2008年より毎年9月に、本学学生による演劇公演を行っています。美濃加茂市出身であり、早稲田大学でも教鞭をとった坪内逍遙は、シェイクスピア作品の翻訳「新修シェークスピヤ全集」全40巻の刊行のほか、演劇・舞台芸術の発展に多大な貢献をしました。本事業では、学生団体が「みのかも文化の森」で滞在制作を行い、作品を発表します。
早稲田大学劇団くるめるシアター「夢、のち」
今年度は、「早稲田大学劇団くるめるシアター」が参加し、オリジナル作品『夢、のち』を創作しました。夏目漱石『夢十夜』とシェイクスピア(河合祥一郎訳)『夏の夜の夢』の2作品を、「夢」や「夜」をキーワードに融合させ、「言葉」そのものの奥深さや言葉が生み出す「リズム」の豊かさを感じられる作品となりました。
東京公演(公開ゲネプロ)
東京公演は9月2日(土)、早稲田大学の大隈ガーデンホールで行われました。大隈庭園の緑を背景に、舞台空間にも創意工夫を凝らし、公演を行いました。
美濃加茂市でのワークショップ&公開稽古
8月19日(土)には、美濃加茂市を訪れワークショップと公開稽古を開催しました。ワークショップでは『夏の夜の夢』の作品解説と、翻訳の読み比べを行い、参加者が発表を行いました。
公開稽古では、みのかも文化の森のエントランスで、作品の一部を上演しました。多くの方に立ち止まっていただき、作品を鑑賞いただきました。
美濃加茂公演 作品上映&トークコーナー
9月8日(金)9日(土)に予定していた美濃加茂公演は、急遽内容を変更して「作品上映&トークコーナー」を開催しました。学生の解説を聞きながら作品を鑑賞しました。演出や脚本・舞台美術のこだわり、演じる上で難しかったことや新たに気づいたことなど、この作品に込められた様々な思いが語られました。
8月のワークショップ&公開稽古、9月の東京公演・美濃加茂公演にご来場いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
そして、3月の現地見学・説明会から約半年間、素晴らしい作品を作り上げてくれた劇団くるめるシアター参加者の皆さん、誠にありがとうございました。
お客様アンケート
- 「夢十夜」は初めて触れました。セリフが心地よく原作を読む楽しみが増えました。現代的なシーンとうまく組み合わせていて、タイトル通り一つの夢を見ているようでした。
- 夢十夜はあの世界観が好き、惹かれます。シェイクスピアは楽しかったです。自分の「夢」に最後戻る脚本、面白かったです。
- クラシックが劇中多用されていて、シェイクスピアの世界観とも合っていたのがよかったです。青、赤の色の対比、天井に映す照明もきれい。
- 第一夜と夏の夜の夢を合わせるのは面白い発想だと思った。押韻や役者の演技も原作へのリスペクトが伝わってきて、見てよかったです。
- 出演者その他スタッフが熱い気持ちで一所懸命に取り組んでいる姿に感動しました。
- 小難しいイメージがあったけど、音楽と演出、耳馴染みのよい言葉、芝居で飽きませんでした。観てよかった!
参加学生の声(終了後レポートより抜粋)
- 自然豊かでひらけた環境での公演にぜひ挑戦したいと思い、参加を決意した。壁一面のガラス張り窓は、本番間近では思わぬアクシデントを引き起こしていた。…このようなアクシデントも、学生会館では味わえない貴重な経験だったと思う。その会場に合わせた舞台を作ることができ、舞台づくりの面白さを再認識することができた。
- 私が美濃加茂市でのイベントで驚いたのは、高校生から高齢の方、家族で観に来られた方まで、幅広い年齢層の人々が来場して下さったことだ。演劇が身近なものとして、親しまれるものであることを、美濃加茂市の方々は教えてくれた。
- 実際に逍遙の生まれ育った地へ足を運び、そこでの滞在や逍遙にまつわる展示などの見学を経験して、より強い実感とともに逍遙本人、そして美濃加茂市と早稲田大学との繋がりなどに想いを馳せることができた。これまで以上に、逍遙についての知識のアウトプットのレベルの上昇や自分の思考の幅の広がりを感じた。
- 岐阜公演は急遽、上映会と学生トークのイベントに変わったのだが、作品を見せるだけでなく、語り合う、掘り下げる、疑問を解消するといった段階を製作者側間だけでなく観客とも共有することができ、互いにコミュニケーションを要した文化交流が、この場で実現していると感じた。
- 今回のWSを通して多くの方と一緒にシェイクスピアを体験できた事が経験として大きいものになった。人それぞれの感性や表現の仕方、それぞれの年代だからこそ思うことなどと言った、幅広い年齢層でWSが出来たからこその感じる事があった。
- 将来は、演劇や文学をはじめとした、自分自身が好きで素敵だと感じる芸術文化を、次の誰かへ渡せるような、その素晴らしさを伝えたり広めたりできるような仕事に就きたい。本企画で行ったプレイベントや、東京公演・岐阜公演を通して、自分の思いに気付くことができた。
来年度 出演団体募集!
演劇が大好きな学生の皆さん、是非美濃加茂市での野外演劇に挑戦してみませんか?
詳細は11月下旬以降、こちらの早稲田文化Webサイトにて公開予定です。もうしばらくお待ちください。
第16回 美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 学生演劇公演
「夢、のち」
早稲田大学劇団くるめるシアター参加作品
※岐阜公演中止のお知らせ及び『作品上映&ミニトーク』イベントの開催について、こちらをご覧ください。
★チラシのダウンロードは、こちら
東京公演(公開ゲネプロ)
日時
2023年9月2日(土)
12:30~13:30(12:00 開場)
16:30~17:30(16:00 開場)
会場
早稲田大学大隈ガーデンホール(25 号館 1 階)
東京メトロ東西線 早稲田駅より徒歩5 分
お申込み
2023年8月1日(火)10:00~申込開始 ※各回先着50名、入場無料
★申し込みを締め切りました。当日券をご希望の方は直接会場へお越しください。
お問合せ
早稲田大学文化企画課 Eメール:[email protected]
岐阜公演(本公演)
※岐阜公演中止のお知らせ及び『作品上映&ミニトーク』イベントの開催について、こちらをご覧ください。
日時
2023年9月8日(金)19:00~20:00(18:30開場)
2023年9月9日(土)19:00~20:00(18:30開場)
※終演後アフタートーク有り
※予約不要・無料
会場
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
エントランスホール
〒505-0004 美濃加茂市蜂屋町上蜂屋 3299-1
JR 名古屋駅から美濃太田駅まで東海道本線・高山本線経由
特急「ひだ」で約 40 分、美濃太田駅北口より徒歩約 17 分
お問合せ
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
E メール:[email protected] TEL:0574-28-1110
HP:http://www.forest.minokamo.gifu.jp
主催
みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム、早稲田大学文化推進部文化企画課
協力
坪内逍遙博士顕彰会
「夢、のち」プレイベント開催!
ワークショップ・公開稽古のご案内
9月の本公演に先立ちプレイベントを開催します。ぜひ、ご参加ください。
ワークショップ「朗読で楽しむ!初めてのシェイクスピア」(要事前申込)
逍遙訳のシェイクスピア作品を用いて登場人物や世界観を学び、実際に朗読をしながら物語の世界を体感しましょう。演劇や朗読をやったことがない方でも楽しく参加いただけます。
- 日時:2023年8月19日(土)13:00~15:00
- 場所:みのかも文化の森内
- 対象:一般(中高生歓迎です)
- 申込方法:文化の森専用フォームからお申し込みください。7月7日(金)から受付開始です。
- 定員:先着10名 無料
公開稽古
- 日時:2023年8月19日(土)16:00~17:00
- 場所:みのかも文化の森内
- 対象:どなたでも自由にご覧いただけます
- 参加無料 予約不要