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文化推進学生アドバイザーpresents No Rice 農(No) Life!を開催しました【早稲田文化芸術週間2018】

早稲田大学の中にある農の世界

皆さんは大隈庭園に田んぼがあることを知っていますか?
その名も「わせでん」。2004年に誕生して以来、毎年米作りが行われてきました。「農を楽しみ農を考える」という理念を基にその「わせでん」を作り、現在では稲に限らない取り組みを行っている「学生NPO農学塾」が、その活動の振り返りと今後のあり方について、10/15(月)大隈記念講堂小講堂にてシンポジウムを開きました。

なぜ早稲田の森に田んぼなのか?

第1部は、なぜ早稲田の森、それも大隈庭園の中に田んぼができたのか?その経緯や「わせでん」を作ったことがその後の人生にどう影響したのか?などについて、当時携わった人に、現 農楽塾代表の周さんからインタビューするという形式で展開しました。

2004年に設立された学生 NPO 農楽塾の初代代表を務めた朽木さんからは、当時設置された全学共通科目である「農山村体験実習」を履修し、一緒に履修した仲間の中で盛り上がったのがきっかけと披露されました。大学から反対などはなかったのか?という問いかけに対しては、むしろ大学には応援してもらったと思っているという発言が。
また、自分達の活動を単にサークル活動として終わらせることではなく、より外部に発信すること、色々な学部の学生が集まる以上、それぞれの持ち味が活かされる活動を心掛けたという発言があり、そのことが今なお続く農楽塾の基礎となったことが分かります。

また、農楽塾設立から2年間副代表を務め、現在、本学人間科学学術院助教の西原先生からは、「農山村体験実習」を履修したことから農楽塾設立に携わることとなり、その結果もっと深く研究を続けたいと大学院への進学に繋がり、そして研究者への道が開いたという発言があり、この取り組みがある意味人生の転機になったという披露がありました。
そして、農業のプロであり、本学の授業「農山村体験実習」などを通じて、毎年農業体験を希望する学生を受け入れてくれている冨樫さんからは、当時「わせでん」を作ると聞かされたときにはびっくりした。でもプロ目線からみると、学生は農作について、いとも簡単にしくじる。でも失敗は良い経験であるし、最近の色々な取り組みをみると新しいことをいとも簡単に取り込む柔軟性はすごいと思うという発言が。

一方、「わせでん」誕生当時、本学副総長を務めた堀口名誉教授からは、学生からの提案を理事会として受け止めた。理事会で検討した結果、大隈庭園内の田んぼは許可したが、大隈庭園の樹木には一切手を加えてはいけないという条件を付けた。その結果、「わせでん」の真ん中に百日紅(さるすべり)の木が残ることとなったという驚きのエピソードが披露され、司会の周さんもびっくり。
農楽塾名誉顧問で、現在も棚田の保存で日本各地を飛び回っている中島名誉教授からは、地理学的にみて、大隈庭園周辺は田んぼであったことが読み取れるので、「わせでん」ができたのは先祖返りに過ぎないという発言があり、一般参加者全員が納得したと思います。

 

農楽塾の取り組みの今後と、農業の未来を考える

第2部は、第1部の出席者に、更に現役の学生2名を加えて意見交換。OB目線などから、昔の農楽塾と今の農楽塾の取り組みに違いは感じられるか?そして今後の取り組みの方向性についてはどうあるべきかといったことが話し合われました。

司会の周さんから、今の農楽塾は農業を体験するということに重点が置かれているが、発足当初はもっとアカデミックだったという印象があるというがという質問が出され、堀口先生からは、農村問題を取り扱うなら、私の学生時代は農村問題研究会というような「研究会」を名乗ったが、農を楽しむ塾という「塾」を使ったのは新鮮であった。問題へのアプローチは色々あっても良いと思うが、現場に関心を持つのは大切という発言がありました。
初代代表を務めた朽木さんからは、自分たちは面白そうだという勢いでやっていた部分がある、ここまで続くとは思わなかったが今後も色々取り組み、そこで得られた価値を発信してほしい。今は60名を超える仲間がいるのだから、色々と取り組めるはずという応援があり、西原先生からは、今のメンバー個人個人には色々な考え方があると思うがそれで構わない。「わせでん」が皆をひとつにつなぎとめているという発言があり、農楽塾の取り組みはまだまだ進化し続ける余地があるという意見で一致したと思います。

更に、早稲田大学は「農」とどう関わるべきであるかという質問に対し、中島名誉教授からは、早稲田大学に農学部はない。でも農楽塾がある。学部といった教育研究機関でなくても研究はできるし、研究者を輩出することだってできるという誇りを持つべきだという発言があり、西原先生からは、今必要なのは食の安全・安心、農村の維持といった問題の解決。それには色々な領域の専門家が必要でその組み合わせであって、色々な学部の学生が集まるのは有利なはず。また、早稲田大学には全学部の学生が履修できる全学オープン科目があり、その中に、「食と経済」「協同組合論」といった農業関係の科目があるので、そういう科目を活用することもできるという発言がありました。
これに対し、現役学生の太田さんからは、農学部でないからこそ農楽塾に色々な人が集まって現在のパワーを作っているのを感じているという発言、伊豫隅さんからは、農業は理系も文系も色々な角度からアプローチできる。農楽塾でも来年は顕微鏡を覗くような研究をしても良いのかもしれないという発言があり、先輩方の応援に大いに刺激を受けた感がありました。

その後も色々なテーマで話は進みましたが、農業の抱える様々な問題については、工夫次第で解決できる余地はある。農楽塾も15年の歴史の中で多くのOBを輩出し、農業関係に携わっている人もいるのだから、そこでネットワークを作っていけるし、結局「わせでん」がそれら外部との接点となるはずだというような意見に集約されたのではないかと思います。

一般消費者は、つい野菜やお米を値段で判断してしまったり、見た目で買うかどうか判断してしまいがちですが、今はそれに加え、安心・安全も求めるという時代です。もし、とてもおいしいものを求めるなら、それらができる過程への思いをはせてみるとか、農業を体験してみるとか、自分の食と農の距離を縮めてみるのはどうでしょうか?そうすると、もっと豊かな食文化に繋がっていくのは間違いありません!

中島先生、堀口先生、西原先生、朽木様、冨樫様、お忙しいところお越しいただき、そして素晴らしいお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。また、企画にあたった文化推進学生アドバイザーの皆さまお疲れさまでした。

早稲田文化芸術週間2018は最終日・大学創立記念日の10月21日(日)までイベントが目白押しです。一つでも多くのイベントに是非、ご来場ください。

お問い合わせ

早稲田大学 文化推進部 文化企画課
TEL: 03-5272-4783
E-mail: [email protected]

 早稲田大学最大の文化芸術フェスティバル「早稲田文化芸術週間」の詳細はこちらをご覧ください!

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早稲田大学 演劇博物館・會津八一記念博物館・歴史館ほか

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