Museum Week 三日目、この日は今年秋に開館90周年を迎える演劇博物館を巡るツアーが行われました。
今回のツアー解説者は、演劇博物館 ヨーロッパ・アメリカ演劇担当の飛田助教です。
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館(通称「エンパク」)は、1928年10月に坪内逍遙博士の古稀とシェイクスピア全集の完訳を記念して設立されました。以来、アジアで唯一の演劇・映像専門総合博物館として、古今東西の演劇および映像資料の収集・保存・展示を行い、演劇文化の普及と発展に貢献してきました。
開館90周年を迎えるにあたり、演劇博物館は常設展の大幅リニューアルを行い、本年3月22日にリニューアルオープンしました。
2階の逍遙記念室では逍遙博士の業績に加え、天井に施された羊の装飾や、彼がシェイクスピアの翻訳にあたり読み込んでいたとされる数々の洋書についても紹介されました。
また、3階の世界の演劇 ヨーロッパ・アメリカの展示室では、演劇博物館の建築にも影響を与えた「フォーチュン座」と「グローブ座」の劇場の違いに関する説明や、フランスの不条理演劇の代表的作家であるサミュエル・ベケットの資料の紹介がされました。
ベケット作『ゴドーを待ちながら』は、演劇史に残るベケットの傑作であることから作品の根強いファンも多く、参加者は皆熱心に鑑賞していました。
リニューアル後の演劇博物館は映像資料の展示が充実しており、映像が上映されているモニターの前で立ち止まって鑑賞する人や、各展示室の貴重資料を熱心に鑑賞する人も多くみられました。
装いも新たになった演劇博物館の第1回のツアーは、悪天候にも関わらず40人近い参加者に恵まれました。
ミュージアムウィーク期間中のエンパクツアーは、28日(月)、30日(水)にも行われる予定です(各日15時から、予約不要)。各回解説者が変わり、異なる内容でお楽しみいただけますので、今回参加できなかったという方もぜひこの機会に足をお運びください。
予想外が待っている!