佐賀市大隈重信記念館は、1966年に早稲田大学の創設者・大隈重信の生誕125年を記念して落成しました。翌1967年に開館し、本年はちょうど開館50周年にあたります。5月14日(日)には開館50周年記念「大隈祭」を同館大隈重信銅像前にて挙行、約550名のお客様が来場されました。
※前日の5月13日(土)には佐賀城本丸歴史館にて前夜祭として明治維新トークイベント「明治維新と大隈重信」も開催いたしました。
- 大隈重信記念館
- 大隈重信旧宅(生家)
オープニングセレモニー
- 大隈重信記念館入口
- 薩摩琵琶演奏(本学卒業生 北原香菜子氏、曲目は「大隈重信侯」)
- 開式のご挨拶(大隈重信記念館館長 江口直明氏)
- 主催者挨拶(大隈重信記念館保存会理事長・佐賀市長 秀島敏行氏)
- 来賓挨拶(佐賀県知事 山口祥義氏)
- 記念品贈呈(大隈重信記念館保存会理事長・佐賀市長 秀島敏行氏(左)、本学理事 村上公一)
オープニングセレモニーでは、鎌田薫本学総長からお祝いのメッセージをお伝えしたほか、開館50周年記念品として、本学會津八一記念博物館が所蔵する日本画の大作「明暗(めいあん)」のレプリカを、佐賀市大隈重信記念館保存会へお贈りしました。「明暗」は、1925年に早稲田大学に東洋一を誇る図書館が誕生し、ホール正面に壁画として飾るため、当時の早稲田大学総長、高田早苗が親交のあった横山大観と下村観山に依頼して作られたものです(1927年完成)。直径4.5メートルの継ぎ目のない和紙に、日輪が雲間より昇りゆくさまが描かれています。「混沌とした暗闇からの知恵の日が昇る」絵を「書物を読まなければ暗く、読めば明るくなる」とし、知識を得る素晴らしさを説くために「明暗」と名付けられました。図書館は1998年に會津八一記念博物館として生まれ変わり、現在でも「明暗」は博物館のシンボルとして飾られています。
早稲田大学記念講演
- 早稲田大学文学学術院教授 真辺将之
本学文学学術院 真辺将之教授が「停滞は死滅である―大隈重信の生涯と人間像」をテーマに講演。大隈重信の、自己を絶対視せず、しかしそれでも自己主張を続けていき、失敗や間違いがあれば自己改造を続けていくという姿勢や相手を倒すことを目的とした活動は一度もなかったことなどが、近代日本の政治家のなかでも非常に稀有な存在であり、名声と人気を高めていくことにつながったと述べました。
開館50周年特別講演
- 第5回早稲田大学坪内逍遙大賞受賞 伊藤比呂美氏
第5回早稲田大学坪内逍遙大賞受賞 伊藤比呂美氏は「伊藤比呂美流 女子教育論」をテーマに講演。アメリカ在住の伊藤氏が自身の子育て経験で感じた日米の女子教育の特徴やLGBTへの取り組みを具体的かつ刺激的な数々のエピソードと共に紹介。2016年3月に発刊された「大隈重信演説談話集」を見ても、大隈の女子教育への熱意が明らかであることに触れ、大隈の目指した未来の女性像を私達が体現していこうと呼びかけました。
大隈重信記念館 早稲田大学コーナー
- 早稲田大学コーナー(大隈重信記念館 大坪由季氏(左)、江口直明館長)
2015年2月にリニューアルオープンした大隈重信記念館内では、大隈重信に関する歴史資料を展示するほか、大隈の生涯をイラストや映像資料で分かりやすく紹介しています。2階には早稲田大学コーナーも設けられ、貴重資料や最新の早稲田大学情報をご覧いただくことができます。佐賀にお出かけの際は、是非、ご来場ください。