Open Talk 日本古代の宮都をめぐる旅――和歌とともに
早稲田大学国際文学館を訪れる方々に、文学を読む面白さや文学研究の魅力を感じていただくための講演会を開催しております。今回は万葉文化館研究員の榎戸氏をお迎えし、和歌・宮都のかかわりについてご講演いただきます。
およそ1300年にわたり姿を変えながら続いてきた和歌は、古代においては天皇を中心とする貴族文化と不可分の関係にありました。和歌の担い手たちの多くが宮都やその周辺に居住していたことを考えれば、彼らが生み出した和歌表現には、当然ながら宮都での日常生活や政務の営みが色濃く反映されているはずです。
しかし、古代の宮都は決して一つの場所に固定されていたわけではありません。飛鳥時代から平安時代にかけて、都は幾度となく遷されました。それぞれの宮都には固有の時代的・地理的特徴があり、そこで営まれた宮廷生活もまた異なる様相を呈していたことでしょう。
今回のオープントークでは、和歌という文学形態を通して、移り変わる古代宮都の姿を概観していきます。『万葉集』から『古今和歌集』に至るまでの和歌作品群の中で、宮都はどのように詠まれ、表象されてきたのでしょうか。当日は、和歌に映し出された宮都の姿を現地の写真を交えながら追ってみたいと思います。
詳細
- 開催日時:11月20日(木)14:00~15:00
- 会場:早稲田大学国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)2階ラボ
- 言語:日本語
- 参加:どなたでも無料で参加できます。
- 主催:柳井イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト
- 共催:国際文学館
講演者
榎戸渉吾(Shogo ENOKIDO)
奈良県立万葉文化館研究員。早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は古代の和歌文学。主な論文に「土屋文明の「民謡」論」(小松靖彦編『検証 戦争に加担した日本文学』2、花鳥社、2025)、「『歌経標式』序文からうかがう八世紀後半における歌論の到達点」(『早稲田大学大学院文学研究科紀要』68、2023)、「『萬葉集』巻十五遣新羅使人歌群における「古挽歌」の役割」(『国文学研究』196、2022)等がある。
ファシリテーター
柳井イニシアティブコミッティメンバー:金子 聖奈
イベントに関する問い合わせ
- 柳井イニシアティブ事務局email: yanai.initiative★list.waseda.jp(★部分を@に変更してください。)